文献情報
文献番号
200401166A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機器分野におけるリスクマネジメント手法に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
桜井 靖久(東京女子医科大学)
研究分担者(所属機関)
- 吉田 正人(日本医療機器産業連合会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
6,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
医療機器におけるリスクマネジメント手法については、総論として既にISO14971、医療機器規制国際整合化会議(GHTF)のEssential Principles(基本要件)の中に、リスクマネジメントの概念が導入されている。本研究は、個別の機器への当てはめ、更に承認申請時点におけるリスクマネジメントの在り方の検討を行うことを目的とする。
研究方法
研究の実施にあたっては、企業側から6名、医薬品医療機器総合機構から2名、医療機器センターから1名、日本品質保証機構から1名、医師1名、看護師1名の合計12名の研究協力者を依頼して5回の会合をもち、それぞれの立場から意見を出し合った。
また、海外の現状を知るために、6点の資料を和訳した。初年の本年度は、まず問題点の洗い出しに主眼を置いて討論を重ねた。
また、海外の現状を知るために、6点の資料を和訳した。初年の本年度は、まず問題点の洗い出しに主眼を置いて討論を重ねた。
結果と考察
i)医療機器は多種類にわたり、それぞれに特質が違うため、ハザード分析、リスク管理にも違いがあり、薬剤に比べて複雑である。
ii)承認申請時点でのリスク管理は新GMPなどの法体系全体との整合性をとるべきである。
iii)ISO14971等の成立の経緯をみて、各国状の違い、用語の意味などを吟味すべきである。
iv)医療現場における人間工学的配慮や情報の共有等が実地安全上大切である。
v)審査においても、リスク管理における定量性や、リスクと効用のバランスが問題となる。
vi)個別の機器ごとの一つ前に、リスク管理という観点から見て、機器をサブグループ別に類別できると、ガイダンス上便利である。現在、GMDNの系統的分類がそのままリスク管理上の括りにはなりにくいので、例えば機器の属性としてのいくつかの形質に着目した形質的分類等の分類法が存在しないだろうか、それらの分類法の具体案と得失などを考察してみる必要がある。
ii)承認申請時点でのリスク管理は新GMPなどの法体系全体との整合性をとるべきである。
iii)ISO14971等の成立の経緯をみて、各国状の違い、用語の意味などを吟味すべきである。
iv)医療現場における人間工学的配慮や情報の共有等が実地安全上大切である。
v)審査においても、リスク管理における定量性や、リスクと効用のバランスが問題となる。
vi)個別の機器ごとの一つ前に、リスク管理という観点から見て、機器をサブグループ別に類別できると、ガイダンス上便利である。現在、GMDNの系統的分類がそのままリスク管理上の括りにはなりにくいので、例えば機器の属性としてのいくつかの形質に着目した形質的分類等の分類法が存在しないだろうか、それらの分類法の具体案と得失などを考察してみる必要がある。
結論
医療機器分野におけるリスク管理の具体的ガイダンスを創出することは、薬事法改正を控えて、医療の安全性向上のために実務上きわめて必要性が高い。本研究において議論され、課題としてピックアップされた諸点の呈示は、わが国の医用機器の審査の実務に貢献する所は大きく、また、企業側、医療側にも役立つ情報となるであろう。本研究の結果は、医療の安全性向上のために実効的に貢献する所が大きいと思われる。
公開日・更新日
公開日
2009-05-14
更新日
-