「根拠に基づく診療ガイドライン」の適切な作成・利用・普及に向けた基盤整備に関する研究:患者・医療消費者の参加推進に向けて

文献情報

文献番号
200401050A
報告書区分
総括
研究課題名
「根拠に基づく診療ガイドライン」の適切な作成・利用・普及に向けた基盤整備に関する研究:患者・医療消費者の参加推進に向けて
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
中山 健夫(京都大学大学院医学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 稲葉 一人(科学技術文明研究所)
  • 今中 雄一(京都大学大学院医学研究科)
  • 木内 貴弘(東京大学医学部附属病院)
  • 篠原 幸人(東海大学医学部附属病院)
  • 杉森 裕樹(聖マリアンナ医科大学)
  • 高橋 都(東京大学大学院医学系研究科)
  • 津谷 喜一郎(東京大学大学院薬学系研究科)
  • 野村 英樹(金沢大学医学部附属病院)
  • 林 葉子(財団法人日本医療機能評価機構)
  • 福井 次矢(聖路加国際病院)
  • 松下 隆(帝京大学医学部)
  • 三木 健二(大阪国際大学国際関係研究所)
  • 山崎 茂明(愛知淑徳大学文学部)
  • 吉田 雅博(帝京大学医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
29,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医療者と患者・介護者の意思決定支援に向けて、診療ガイドラインが適切に作成、利用、普及されるための基盤を整備することを目的とする。
研究方法
インタビュー調査、質問票調査、文献的研究、事例研究、介入研究など。
結果と考察
以下の研究調査を実施した。

1.患者アドボケート(メディエーター)支援プログラムの開発
複数の患者団体との連携し、支援プログラムの予備的検討を行った。2005年1月に英国NICE、SIGN、DIPExを訪問し、診療ガイドライン作成における患者・介護者の参加システムの情報を収集し、3月にはNICEのPatient Involvement Unit のMarcia Kelson部長を招聘した。
2.継続的な公開フォーラム 
東京と京都で3回の公開フォーラムを行ない、患者・支援者、マスメディア関係者から貴重な提言を得た(参加者は合計約200人余)。
3.診療ガイドライン作成班への患者参加の試行
臨床疫学、質的研究の専門家に患者会関係者の学際的ワーキンググループにより患者の視点(Patient Question)を系統的に把握する手法の検討を進めている。本研究班の支援により、厚生労働科学による喘息ガイドラインの一般向け版作成に患者参加が実現し、2004年6月の朝日新聞に紹介された。

以上に加え、医療者向け・一般向けの診療ガイドラインのライティングスキル、診療ガイドラインの基盤となる臨床試験報告やシステマティック・レビュー、患者への情報提示方法の検討、臨床系学会との協力による臨床医に対する質問調査などを行った。またGuideline International Net(GIN)やコクラン共同計画から国際的動向についての情報を把握した。
結論
当初の目標に概ね沿った成果が挙げられており、2年目の展開に向けて引き続き各プロジェクトを進行させるものである。

公開日・更新日

公開日
2005-07-11
更新日
-