「医療安全管理者」の標準的な養成及び活動方法の確立に関する研究

文献情報

文献番号
200400992A
報告書区分
総括
研究課題名
「医療安全管理者」の標準的な養成及び活動方法の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
山本 修三(社団法人日本病院会)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
4,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
通常の医療サービスにおいても、高度先進医療の提供においても、患者に安全な医療を提供することは、医療提供側の責務であり、医療の信頼の確保という点からもきわめて重要である。この医療安全の仕組みについては、厚生労働省によって示され、全国で安全管理の充実が図られたところである。しかし、医療安全管理者の業務、活動の実態は、未だ各施設の較差も大きく、医療事故防止の実効も十分とはいえず、医療機関の安全管理者として、身につける知識、分析技術など標準化され、医療事故の現象につながる状況は十分とはいえない。
 本研究では、四病院団体協議会主催の医療安全養成過程講習会を通して、また、この分野で進んでいるといわれる米国の医療安全プログラムも参考に、現状のわが国に即した教材の策定に結びつけることを目的としている。
研究方法
本研究では、講義内容とその組み立てについて、病院管理者、現場の担当者からアンケートによる意見収集を行った結果を参考に分担研究者による教材内容の評価を行い、またアメリカの安全管理講習会に参加し、そのプログラムの分析を行い、わが国の実態に合わせて、安全管理の理論と実践の標準化につながる教材つくりを目指した。
結果と考察
 安全管理の概念、用語の理解などで始まり、品質管理、病院の組織概念、また、統計の利用、分析ツールとしてのPCの利用と役割など、安全に係る分野、要因を広くとらえ、単に事例の収集と分析にとどまることなく、安全管理の本質を理解する理論と医療事故の現象につなげる実践をほぼ網羅できたと考えている。しかし、一部には難解な部分や詳細に過ぎる部分も見られる。これが広く医療安全管理者の養成と医療機関での利用に資するためには、これを用いて安全管理者の養成を推進するとともに、四病院団体協議会として、この豊富な研究内容を踏まえて、その成果を各施設が利用しやすいものに改良してゆく必要もあると考えている。
結論
 平成15年度の医療安全管理の実態を把握するための各種調査を実施した研究で、早急に標準的な「医療安全管理者養成の教材開発及び確立したマニュアルの作成」が必須であることが確認されたが、今回、平成16年度の研究で、医療安全管理者養成につなげる標準的な教材の作成に向けての成果を得ることができた。
 安全管理者養成の研修会には①事例の重要度分類の実習、②原因結果を正確に記述するための実習、を設けることが必要と考えられた。ただ、FMEA(故障モード影響解析)に関しては大きく異なる点があり、わが国に適した方法・内容の開発の検討が必要である。

公開日・更新日

公開日
2005-07-22
更新日
-

文献情報

文献番号
200400992B
報告書区分
総合
研究課題名
「医療安全管理者」の標準的な養成及び活動方法の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
山本 修三(社団法人日本病院会)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 患者に安全な医療を提供することは、医療提供側の責務であり、医療の信頼の確保という点からもきわめて重要である。この医療安全の仕組みについては、厚生労働省によって示され、全国で安全管理の充実が図られたところである。しかし、医療安全管理者の業務、活動の実態は、未だ各施設の較差も大きく、医療事故防止の実効も十分とはいえず、医療機関の安全管理者として、身につける知識、分析技術など標準化され、医療事故の現象につながる状況は十分とはいえない。
 本研究ではまた、この分野で進んでいるといわれる米国及び豪州の医療安全プログラムも実際に参加しそれを参考に、現状のわが国に即した医療安全管理者養成の教材の策定に結びつけることも目的としている。
研究方法
 本研究では、四病院団体協議会が実施してきた「医療安全管理者養成講習会」の講義内容とその組み立てについて、病院管理者、現場の担当者からアンケートによる意見収集を行った結果を参考に分担研究者による教材内容の評価を行い、またアメリカやオーストラリアの安全管理講習会に参加し、そのプログラムの分析を行い、わが国の実態に合わせて、安全管理の理論と実践の標準化につながる教材づくりを目指した。
結果と考察
 安全管理の概念、用語の理解などで始まり、品質管理、病院の組織概念、また、統計の利用、分析ツールとしてのPCの利用と役割など、安全に係る分野、要因を広くとらえ、単に事例の収集と分析にとどまることなく、安全管理の本質を理解する理論と医療事故の現象につなげる実践をほぼ網羅できたと考えている。しかし、一部には難解な部分や詳細に過ぎる部分も見られる。これが広く医療安全管理者の養成と医療機関での利用に資するためには、これを用いて安全管理者の養成を推進するとともに、四病院団体協議会として、この豊富な研究内容を踏まえて、その成果を各施設が利用しやすいものに改良してゆく必要もあると考えている。
結論
 平成15年度の医療安全管理の実態を把握するための各種調査を実施した研究で、早急に標準的な「医療安全管理者養成の教材開発及び確立したマニュアルの作成」が必須であることが確認されたが、今回、平成16年度の研究で、医療安全管理者養成につなげる標準的な教材の作成に向けての成果を得ることができた。
 安全管理者養成の研修会には①事例の重要度分類の実習、②原因結果を正確に記述するための実習、を設けることが必要と考えられた。ただ、FMEA(故障モード影響解析)に関しては大きく異なる点があり、わが国に適した方法・内容の開発の検討が必要である。

公開日・更新日

公開日
2005-07-22
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-20
更新日
-