運動失調に関する調査及び病態機序に関する研究

文献情報

文献番号
200400813A
報告書区分
総括
研究課題名
運動失調に関する調査及び病態機序に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
辻 省次(東京大学医学部附属病院神経内科)
研究分担者(所属機関)
  • 佐々木秀直(北海道大学大学院医学研究科)
  • 水澤英洋(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科)
  • 鈴木康之(岐阜大学医学部)
  • 金澤一郎(国立精神・神経センター)
  • 服部孝道(千葉大学大学院医学研究院)
  • 祖父江元(名古屋大学大学院医学系研究科)
  • 小野寺理(新潟大学脳研究所)
  • 西澤正豊(新潟大学脳研究所)
  • 山田光則(新潟大学脳研究所)
  • 黒岩義之(横浜市立大学大学院医学研究科)
  • 貫名信行(理化学研究所脳科学総合研究センター)
  • 垣塚彰(京都大学大学院生命科学研究科)
  • 武田篤(東北大学大学院医学研究科)
  • 長谷川一子(国立病院機構相模原病院)
  • 湯浅龍彦(国立精神・神経センター国府台病院)
  • 神田武政(東京都立神経病院)
  • 池田修一(信州大学医学部)
  • 加知輝彦(国立長寿医療センター)
  • 中島孝(国立病院機構新潟病院)
  • 納光弘(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科)
  • 久野貞子(国立精神・神経センター)
  • 中島健二(鳥取大学医学部)
  • 川上秀史(広島大学大学院医歯学総合研究科)
  • 永井義隆(大阪大学大学院医学系研究科)
  • 橋本有弘(三菱化学生命科学研究所)
  • 加藤俊一(東海大学総合医学研究所)
  • 今中常雄(富山医科薬科大学薬学部)
  • 吉良潤一(九州大学大学院医学研究院)
  • 加我牧子(国立精神・神経センター精神保健研究所)
  • 加藤剛二(名古屋第一赤十字病院)
  • 瀧山嘉久(自治医科大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
52,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
脊髄小脳変性症は,いまだに有効な治療法が確立されていない神経難病の一群である. このような背景から,本研究では,1. population based の前向き臨床研究による脊髄小脳変性症の自然歴の把握,2. 遺伝性脊髄小脳変性症の病因の解明と治療法開発,3. 非遺伝性の脊髄小脳変性症の発症機序の解明を目指したアプローチを行う,4.脊髄小脳変性症の臨床試験を進めること,5. 副腎白質ジストロフィーの病態機序の解明と治療法開発を目的とした.
研究方法
臨床調査個人票にもとづく脊髄小脳変性症の自然歴の解析,失調症の評価方法の開発を行った.遺伝性脊髄小脳変性症の病因遺伝子の探索,病態機序の解明研究を進めた.多系統萎縮症について,多施設共同研究体制を構築臨床疫学および分子遺伝学的研究を進めた.
副腎白質ジストロフィーについて,造血幹細胞移植の治療効果の評価を行った.
結果と考察
population-based の前向き臨床研究による脊髄小脳変性症の自然歴の把握研究を進め,各病型における,経過年数と臨床評価スコアの関係を明らかにした.失調症の評価方法についてコンピューターを用いた定量的な評価方法の開発を行った.第16染色体に連鎖する常染色体優性遺伝性脊髄小脳変性症の病因遺伝子のポジショナルクローニングを進めた.ポリグルタミン病の治療薬開発を目指して,伸長ポリグルタミン鎖の凝集を阻害する物質を見出した.孤発性脊髄小脳変性症については,多系統萎縮症に焦点をあて,多施設共同研究の体制を構築し,ゲノムDNAの収集および臨床情報の収集システムの整備を行った.副腎白質ジストロフィーについては,造血幹細胞移植例の治療効果について,MRI画像所見のcentralized reviewシステム,小児神経心理学の評価体制を構築し、解析を進め,造血幹細胞移植の治療効果が示唆された.
結論
1.臨床調査個人票に基づく脊髄小脳変性症の自然歴を明らかにした.
2.失調症の評価方法を開発した.
3.遺伝性脊髄小脳変性症の病因の解明治療法開発,孤発性脊髄小脳変性症の病因解明のための基盤を構築した.
4.小児大脳型副腎白質ジストロフィーに対する造血幹細胞移植の効果についての検討を行った.

公開日・更新日

公開日
2005-08-11
更新日
-

文献情報

文献番号
200400813B
報告書区分
総合
研究課題名
運動失調に関する調査及び病態機序に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
辻 省次(東京大学医学部附属病院神経内科)
研究分担者(所属機関)
  • 佐々木秀直(北海道大学大学院医学研究科)
  • 水澤英洋(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科)
  • 鈴木康之(岐阜大学医学部)
  • 金澤一郎(国立精神・神経センター)
  • 服部孝道(千葉大学大学院医学研究院)
  • 祖父江元(名古屋大学大学院医学系研究科)
  • 小野寺理(新潟大学脳研究所)
  • 西澤正豊(新潟大学脳研究所)
  • 山田光則(新潟大学脳研究所)
  • 黒岩義之(横浜市立大学大学院医学研究科)
  • 貫名信行(理化学研究所脳科学総合研究センター)
  • 垣塚彰(京都大学大学院生命科学研究科)
  • 武田篤(東北大学大学院医学研究科)
  • 長谷川一子(国立病院機構相模原病院)
  • 湯浅龍彦(国立精神・神経センター国府台病院)
  • 神田武政(東京都立神経病院)
  • 池田修一(信州大学医学部)
  • 吉田邦広(信州大学医学部)
  • 加知輝彦(国立長寿医療センター)
  • 中島孝(国立病院機構新潟病院)
  • 納光弘(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科)
  • 久野貞子(国立精神・神経センター)
  • 中島健二(鳥取大学医学部)
  • 川上秀史(広島大学大学院医歯学総合研究科)
  • 永井義隆(大阪大学大学院医学系研究科)
  • 橋本有弘(三菱化学生命科学研究所)
  • 加藤俊一(東海大学総合医学研究所)
  • 今中常雄(富山医科薬科大学薬学部)
  • 吉良潤一(九州大学大学院医学研究院)
  • 古谷博和(九州大学大学院医学研究院)
  • 加我牧子(国立精神・神経センター神経保健研究所)
  • 加藤剛二(名古屋第一赤十字病院)
  • 瀧山嘉之(自治医科大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
髄小脳変性症は,いまだに有効な治療法が確立されていない神経難病の一群である. このような背景から,本研究では,1. population based の前向き臨床研究による脊髄小脳変性症の自然歴の把握,2. 遺伝性脊髄小脳変性症の病因の解明と治療法開発,3. 非遺伝性の脊髄小脳変性症の発症機序の解明を目指したアプローチを行う,4.脊髄小脳変性症の臨床試験を進めること,5. 副腎白質ジストロフィーの病態機序の解明と治療法開発を目的とした.
研究方法
臨床調査個人票にもとづく脊髄小脳変性症の自然歴の解析を行った.遺伝性脊髄小脳変性症について,病因遺伝子の探索,病態機序の解明研究を進めた.多系統萎縮症について,多施設共同研究体制を構築臨床疫学および分子遺伝学的研究を進めた.
副腎白質ジストロフィーについて,自然歴の検討,造血幹細胞移植の治療効果の検討,病態機序の解析を行った.
結果と考察
臨床調査個人票に基づき,新に加わった多系統萎縮症を含めて脊髄小脳変性症の自然歴を明らかにした.
第16染色体に連鎖する遺伝性脊髄小脳変性症についてポジショナルクローニングを進めた. DRPLAモデルマウスが開発され,変異タンパクの核内集積と,それに伴って遺伝子転写の障害が見出された. ポリグルタミン病の治療薬開発を目指して,伸長ポリグルタミン鎖の凝集を阻害する物質を見出した.
孤発性脊髄小脳変性症の病因の解明を目指して,多系統萎縮症に焦点をあてて,まれに経験される家族例についての集積と連鎖解析,多施設共同研究体制による大規模検体収集を開始した.
副腎白質ジストロフィーについては,小児神経心理学,MRI についてのcentralized review 体制を構築した.また,本疾患を幅広く認知してもらうためのハンドブックを刊行した.小児大脳型ALDに対する造血幹細胞移植の治療効果について検討を行い,臨床症状が安定化する例のあることが確認された.
結論
1.臨床調査個人票に基づく脊髄小脳変性症の自然歴を明らかにした.
2.遺伝性脊髄小脳変性症の病因の解明治療法開発基盤を構築した.
3.孤発性脊髄小脳変性症の病因解明のための基盤を構築した.
4.小児大脳型副腎白質ジストロフィーに対する造血幹細胞移植の効果についての検討を行った.

公開日・更新日

公開日
2005-08-11
更新日
-