関節リウマチにおける内科的治療の検証に関する研究

文献情報

文献番号
200400717A
報告書区分
総括
研究課題名
関節リウマチにおける内科的治療の検証に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
當間 重人(独立行政法人国立病院機構相模原病院臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 衛藤義人(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター)
  • 安田正之(独立行政法人国立病院機構別府医療センター)
  • 千葉実行(独立行政法人国立病院機構盛岡病院)
  • 松井利浩(独立行政法人国立病院機構相模原病院)
  • 金子敦史(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
11,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本邦の関節リウマチ(RA)の患者数は約60~70万人とされ原因は不明のままだが、多発性関節炎及びそれによる関節軟骨・骨破壊に関わる物質的検索により、病態形成因子については蛋白レベルでの解明が進められてきており、RA治療薬としての生物学的製剤の登場及びその臨床効果はRAの炎症における物質的病態解明法を検証している。本研究の目的は、本邦におけるRA患者の実態を明らかにすると共に、内科的RA治療の変遷による治療効果を検証することにより、既存の治療薬の再評価を行いつつ新治療薬の縦断的評価も行うシステムを確立しようというものである。
研究方法
第一に「関節リウマチ患者データベース作成・統計解析を行うためのシステム構築」を行い、さらに統計のパワー上重要な「登録患者数の確保」をするため研究組織として厚生労働省政策医療免疫異常ネットワークリウマチ部門:iR-netを核とした多施設共同研究班を組織した。2002年度(1年目)は収集項目の選定・収集方法及び解析方法を検討、国立病院等総合情報ネットワークを用いたオンライン情報収集法を中心とし、統合サーバーを国立病院機構相模原病院臨床研究センターに設置した。
結果と考察
①RA患者の高齢化。②DMARD中心の治療法。主体はMTX、Buc、SASP、GST。③死因統計で一位は感染症。生命予後の改善を確認。④結核罹患率は一般人口より高くSIRは2.97。本邦におけるRA患者の結核罹病率を多施設共同研究として初めて提示。生物学的製剤投与開始による結核等の感染症発症危惧に対してこの結核罹患率を注視した対応が必要。⑤悪性疾患発生状況は諸外国とほぼ同様。悪性腫瘍全般ではSIRは約1.0であったが、悪性リンパ腫の発生率は高い傾向。⑥RA診断に有用とされる抗CCP抗体は、関節破壊予後予測因子としても有用の可能性大。⑦本研究による疫学情報をWEB上で公開。(http://www.ninja-ra.jp)
結論
本邦におけるRAの現状が把握できる多施設共同RAデータベースを作成した。多施設共同により短期間でも質が高く、今後の臨床研究の基礎データとしても極めて有用な情報となり、横断的・縦断的研究によりその価値が高められる。新規治療法が続々と導入される現在、本データベースは継続的に蓄積されていくべきものであり、本邦におけるRA実状の把握及び治療法検証に極めて有用性の高いものである。

公開日・更新日

公開日
2005-06-08
更新日
-

文献情報

文献番号
200400717B
報告書区分
総合
研究課題名
関節リウマチにおける内科的治療の検証に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
當間 重人(独立行政法人国立病院機構相模原病院臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 浅井富明(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター)
  • 衛藤義人(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター)
  • 安田正之(独立行政法人国立病院機構別府医療センター)
  • 千葉実行(独立行政法人国立病院機構盛岡病院)
  • 松井利浩(独立行政法人国立病院機構相模原病院)
  • 金子敦史(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本邦の関節リウマチ(RA)の患者数は約60~70万人とされ原因不明のままだが、多発性関節炎及びそれによる関節軟骨・骨破壊に関わる物質的検索により病態形成因子については蛋白レベルでの解明が進められてきており、RA治療薬としての生物学的製剤の登場及びその臨床効果は、RAの炎症における物質的病態解明法を検証している。本研究の目的は、本邦のRA患者の実態を明らかにすると共に、内科的RA治療の変遷による治療効果を検証することにより既存の治療薬の再評価を行いつつ、新治療薬の縦断的評価も行うシステムを確立しようというものである。
研究方法
まず「関節リウマチ患者データベース作成・統計解析を行うためのシステム構築」を行い、さらに統計のパワー上重要な「登録患者数の確保」をするため研究組織として厚生労働省政策医療免疫異常ネットワークリウマチ部門:iR-netを核とした多施設共同研究班を組織した。始めに収集項目の選定・収集方法及び解析方法を検討、国立病院等総合情報ネットワークを用いたオンライン情報収集法を中心とし統合サーバーを国立病院機構相模原病院臨床研究センターに設置した。
結果と考察
①RA患者の高齢化。②DMARD中心の治療法。主体はMTX、Buc、SASP、GST。③死因統計で一位は感染症。生命予後の改善を確認。④結核罹患率は一般人口より高くSIRは2.97。本邦RA患者の結核罹病率を多施設共同研究として初めて提示。生物学的製剤投与開始による結核等の感染症発症危惧に対してこの結核罹患率を注視した対応が必要。⑤悪性疾患発生状況は諸外国とほぼ同様。悪性腫瘍全般ではSIRは約1.0であったが、悪性リンパ腫の発生率は高い傾向。⑥RA診断に有用とされる抗CCP抗体は、関節破壊予後予測因子としても有用の可能性大。⑦DAS28とDAS28-CRPは別指標として考えるべき。⑧本研究による疫学情報をWEB上で公開。(http://www.ninja-ra.jp)
結論
本邦におけるRAの現状が把握できる多施設共同RAデータベースを作成した。多施設共同により短期間でも質が高く、今後の臨床研究の基礎データとしても極めて有用な情報となり横断的・縦断的研究によりその価値が高められる。新規治療法が続々と導入される現在、本データベースは継続的に蓄積されていくべきであり、本邦におけるRA実状の把握及び治療法検証に極めて有用性の高いものである。

公開日・更新日

公開日
2005-06-08
更新日
-