関節リウマチ治療における新規生物製剤の治療方針の作成及びその検証に関する研究

文献情報

文献番号
200400693A
報告書区分
総括
研究課題名
関節リウマチ治療における新規生物製剤の治療方針の作成及びその検証に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
宮坂 信之(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科膠原病・リウマチ内科学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 當間 重人(国立相模原病院臨床研究センター)
  • 山中  寿(東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター)
  • 沢田 哲治(東京大学医学部附属病院アレルギー・リウマチ科)
  • 井田 弘明(長崎大学医学部第一内科)
  • 小池 隆夫(北海道大学大学院医学研究科病態内科学)
  • 亀田 秀人(埼玉医科大学総合医療センター第二内科)
  • 石ヶ坪良明(横浜市立大学大学院医学研究科病態免疫制御内科)
  • 住田 孝之(筑波大学大学院人間総合科学研究科臨床免疫学分野)
  • 針谷 正祥(東京医科歯科大学臨床試験管理センター)
  • 朝野 和典(大阪大学医学部附属病院感染制御部)
  • 田中 良哉(産業医科大学第一内科)
  • 西本 憲弘(大阪大学大学院生命機能研究科)
  • 津谷 喜一郎(東京大学大学院薬学系研究科医薬経済学)
  • 中島 敦夫(日本医科大学リウマチ科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
新規生物学的製剤の安全性情報の収集と対策の確立、使用ガイドラインの策定、有害事象早期発見のための診断法の確立と治療法の確立などを行う
研究方法
結果(下記)参照。
結果と考察
1. 生物学的製剤使用RA患者登録システム(REAL)の構築:リウマチ内科系3班(主任研究者;宮坂信之、竹内勤、江口勝美)に参加する施設を対象として平成17年4月からUMINを用いたオンライン登録を行い、生物学的薬剤の有効性と安全性の検討を開始した。
2. インフリキシマブ使用ガイドラインの改訂:これまでの市販後調査の結果より、本剤対象患者を抗リウマチ薬(厚生労働省研究班作成の「診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドライン」の中で推奨度Aの薬剤(MTX, サラゾスルファピリジン(SASP), ブシラミン(BUC)の3剤)とし、通常用量を3ヶ月以上継続投与してもコントロール不良のRA患者とした。
3. エタネルセプト使用ガイドラインの策定:本剤対象患者を抗リウマチ薬(厚生労働省研究班作成の「診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドライン」の中で推奨度Aの薬剤(MTX, サラゾスルファピリジン(SASP), ブシラミン(BUC)の3剤)を通常用量を3ヶ月以上継続投与してもコントロール不良のRA患者とすることとした。
4. インフリキシマブ投与における日和見感染症発症予防法の標準化:本邦RA患者における結核の合併率(SIR)を明らかにした。カリニ肺炎(PCP)の早期診断と一次予防基準作成を行い、インフリキシマブ治療中のPCPのリスク要因を同定した。
5. 生物学的製剤の有効性及び安全性の面からみた医薬経済学的評価: RA治療の年間疾病コストを推計した。
結論
我が国に導入されつつある生物学的製剤使用の有効性及び安全性の検証などが可能となり、有害事象の実態、有害事象の早期診断法及び早期治療法などが明らかにされつつある。我が国と欧米との間に存在する人種的、社会経済学的背景の差を考慮すると、我が国独自の新規生物学的製剤使用患者データベースの作成、生物学的製剤の治療方針の作成とその検証は必要不可欠であると思われる。

公開日・更新日

公開日
2005-05-12
更新日
-