文献情報
文献番号
200400692A
報告書区分
総括
研究課題名
アレルギー疾患の治療反応性予測因子の確立及びテーラーメイド治療法の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
近藤 直実(岐阜大学大学院医学研究科小児病態学)
研究分担者(所属機関)
- 秋山 一男(国立相模原病院臨床研究センター)
- 大田 健(帝京大学医学部内科学講座)
- 赤沢 晃(国立成育医療センター総合診療部)
- 山口悦郎(愛知医科大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー内科)
- 白川太郎(京都大学医学研究科健康増進・行動学/アレルギー学)
- 松井永子(岐阜大学大学院医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
24,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究の目的は、1)アレルギー疾患の病因・病態および治療反応性予測因子を系統
的に検出できる遺伝子診断キットを中心とする診断システムを開発すること。
─このためには病因・病態・薬剤反応性解析の蓄積が重要である。2)診断をもとにして各病因・病態に合致したテーラーメイド治療法を確立すること。─このためには新たな創薬も必要である。
的に検出できる遺伝子診断キットを中心とする診断システムを開発すること。
─このためには病因・病態・薬剤反応性解析の蓄積が重要である。2)診断をもとにして各病因・病態に合致したテーラーメイド治療法を確立すること。─このためには新たな創薬も必要である。
研究方法
1)アレルギーの病因遺伝子群の系統的、多角的な解明に基づいて、新たに遺伝子学的に分類し、アレルギーの系統的遺伝子診断キットを開発した。2)アトピー性皮膚炎の発症予測データーベースの開発に着手した。3)個々の異常部位を系統的に診断あるいは予測できる遺伝子診断の情報および発症予測データベースをもとにして、その病因・病態に合致したテーラーメイド治療法を確立するため、まず、既存の薬剤の適格な使用方法について検討した。具体的には、主に個々の気管支喘息患者の発症病因、病態、成立機序の個々の部位に対する抗アレルギー薬・抗喘息薬のテーラーメイド治療法の確立のためのEBMを検討した。4)詳細な遺伝子情報をもとに、どのような薬剤を開発すれば、医療効果が上昇し、患者の治癒軽快率の向上、さらにはQOLの向上が図れるかについて検討し、蛋白構造レベルでの創薬をすすめた。倫理面への配慮は充分になされた。
結果と考察
本年度の研究成果は、次の如くである。1)アレルギーの病因・病態解析をもとにして、さらに遺伝子相互間作用と遺伝子・環境相互作用の検討も含めて新たにアレルギーの遺伝子学的分類が確立され、個々の異常部位を系統的に診断あるいは予測できる遺伝子診断キットが確立できた。2)遺伝子診断・反応性予測因子診断キットおよび発症予測データベースをもとにして、その病因・病態に合致したテーラーメイド治療法を開発する基礎が確立できた。特に既存の薬剤の適格な使用方法(中止時期決定因子の解明を含む)の確立が可能になった。
結論
本研究の成果により1)近い将来、適格な診断・治療法の確立により医療効果が上昇し、患者の治癒軽快率の向上、QOLの向上、医療費の節減にもとづいて社会問題の解決が図れる。2)テーラーメイド治療のための創薬がタンパク解析により可能である。
公開日・更新日
公開日
2005-05-12
更新日
-