HIV感染症の医療体制の整備に関する研究

文献情報

文献番号
200400661A
報告書区分
総括
研究課題名
HIV感染症の医療体制の整備に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
木村 哲(国立国際医療センター エイズ治療・研究開発センター)
研究分担者(所属機関)
  • 照屋 勝治(国立国際医療センター エイズ治療・研究開発センター)
  • 杉浦 亙(国立感染症研究所 エイズ研究センター 第2研究グループ)
  • 小池 隆夫(北海道大学大学院 医学系研究科 病態内科学講座・第二内科)
  • 佐藤 功(独立行政法人国立病院機構仙台医療センター 統括診療部)
  • 下条 文武(新潟大学大学院 医歯学総合研究科 臨床感染制御学分野)
  • 上田 幹夫(石川県立中央病院 診療部血液免疫内科)
  • 内海 眞(高山厚生病院)
  • 白阪 琢磨(独立行政法人国立病院機構大阪医療センター HIV/AIDS先端医療開発センター)
  • 木村 昭郎(広島大学病院 血液内科)
  • 山本 政弘(独立行政法人国立病院機構九州医療センター 感染症対策室)
  • 島田 恵(国立国際医療センター エイズ治療・研究開発センター)
  • 山中 京子(大阪府立大学 社会福祉学部)
  • 池田 正一(神奈川県立こども医療センター 障害者歯科)
  • 小西 加保留(桃山学院大学 社会学部社会福祉学科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
103,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究はどの地域にあっても利便性が高く良質なHIV/AIDS医療を提供できる体制を整えることを目的としている。
研究方法
1.ブロック拠点病院、地域拠点病院における人的・物的体制の現状を把握する。研修と拠点病院ネットワークを充実させる。2.治療ガイドラインを作成し、各種の情報を提供する。3.通院患者に対する感染伝播防止の再教育とHIV感染者の早期発見によるHIV感染症拡大防止策の検討を行う。4.歯科で現在とられている院内感染防止予防策を改善する。
結果と考察
1.研究班ではHIV医療体制整備のために全国のブロック拠点病院およびACCが各種の研修会、講演会などを合わせて130回実施した。首都圏内の拠点病院強化のため5ケ所の拠点病院において3回ずつACCから出張し研修会を実施し、計1,700名の医療従事者の参加を得た。ACCの研修修了者のネットワークを構築し、これを通じ、ACCから最新の研修教材を次々提供し、継続的生涯教育と支援を行い、情報交換できるシステムを作りあげた。また全国の拠点病院間のネットワークを充実させ、かつ、全国の拠点病院の診療案内を作成・配布した。2.抗HIV治療ガイドラインの改訂版、日和見合併症の診断・治療マニュアルなどを作成し、全国に配布した。3.感染者の健康の維持および発症予防のためにはHIV感染症の見落としを防ぐための教材を全国の医師に送付した。4.カウンセラー派遣事業について調査を継続し、その意義が確認された。HIV感染者の311名の就労状況の調査では22%が非就労であることを見いだした。企業と地域の理解が重要である。東京都医師会の会員を対象にコーディネーターナースが中心となってHIV診療における病診連携の推進を行った。5.全国の歯科医師にHIV歯科診療とその際の感染対策のマニュアルを作成し配布した。
結論
地域および全国的HIV医療体制の整備に多くの活動を行った。新しく出張研修を取り入れ成果をあげた。拠点病院、研修修了者のネットワークを立ち上げた。感染者の早期発見のためのメッセージを全国的に配布した。抗HIV治療ガイドライン、HIV歯科診療と感染対策のマニュアル、拠点病院診療案内、その他を作成・配布した。9項目にわたる提言を行った。

公開日・更新日

公開日
2005-06-09
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-20
更新日
-