エイズ対策研究事業の企画と評価に関する研究

文献情報

文献番号
200400640A
報告書区分
総括
研究課題名
エイズ対策研究事業の企画と評価に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
山本 直樹(国立感染症研究所エイズ研究センター)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
21,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
エイズを克服するために医学研究者は一致協力して対応する必要がある。この為、基礎医学、臨床医学、更には、疫学、社会医学的研究と巾の広い分野において、独創的で新規性のある研究の展開が望まれている。本研究では、限りある資源を有効活用し、成果を挙げるかを目的としてエイズ対策研究事業の企画と評価に関する研究を行う。
研究方法
1.研究目的を達成するためにエイズ対策研究事業 研究成果発表会を開催した。平成17年3月1-2日、場所:国立感染症研究所。研究成果発表会に当たっては、各主任研究者から直接報告を受け、各課題についてとくに「独創性」、「新規性」、「有用性」、「達成度」、「行政的意義」の5点について留意した。さらに全課題を総括的に論ずるための総合討論を行った。2.プロジェクト改善のための調査分析。
結果と考察
1.本年は、社会医学研究9課題、臨床医学研究11課題、基礎医学研究6課題、疫学研究4課題となり、適当なバランスが保たれているように思われた。2.研究成果発表会では、研究班の大小に応じて30分、20分の発表・討論時間を保障し、研究の出発点、到達段階と問題点を徹底的に明らかにすることができた。継続中の課題にあっては、相対的に昨年よりさらに進歩した発表が多く見られた。また新発足の課題にあっても昨年まで存在した同様のミッションを持った個々の課題に比較して、これまで指摘のあった問題点の克服や疑問点の解明に努力した跡が見られ、さらに改善されたと考えられた。3.研究成果発表会の直後(平成17年3月3日)に開催された評価委員会の公正な評価につなげることが出来た(本主任研究者はオブザーバー参加)。4.とくに若手研究者の発掘に努めた。
結論
エイズ対策研究事業の評価においては、社会系、一部の臨床系の研究プロジェクトでは研究開発の貢献を定量的に示すことは困難である。より適切な評価の為には、政策提言の定性的、定量的評価などを含め、より多様なアウトカム指標の設定が必要である。一方、基礎や臨床研究分野では、比較的評価がしやすいが、これが真の意味で本研究の目的に必ずしも比例しないことはまた容易に想像されることである。今後、貢献の度合いを短期的視点だけでなく長期的視点に立った評価を確立し、今後のエイズ対策研究事業の企画と評価に関する研究に 生かしていく必要がある。

公開日・更新日

公開日
2005-05-13
更新日
-