生物テロに使用される可能性の高い病原体による感染症の蔓延防止、予防、診断、治療に関する研究

文献情報

文献番号
200400630A
報告書区分
総括
研究課題名
生物テロに使用される可能性の高い病原体による感染症の蔓延防止、予防、診断、治療に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
島田 馨(東京専売病院)
研究分担者(所属機関)
  • 佐多徹太郎(国立感染症研究所感染病理部)
  • 神山 恒夫(国立感染症研究所獣医科学部)
  • 渡邊 治雄(国立感染症研究所細菌第一部)
  • 森川 茂(国立感染症研究所ウイルス第一部)
  • 岸本 壽男(国立感染症研究所ウイルス第一部)
  • 高橋 元秀(国立感染症研究所細菌第二部)
  • 牧野 壮一(帯広畜産大学畜産学部)
  • 江崎 孝行(岐阜大学医学部)
  • 倉園 久生(岡山大学医学部)
  • 岩本 愛吉(東京大学医科学研究所)
  • 吉開 泰信(九州大学生体防御医学研究所)
  • 相楽 裕子(横浜市民病院感染症部)
  • 河野 茂(長崎大学医学部)
  • 山口 惠三(東邦大学医学部)
  • 賀来 満夫(東北大学大学院医学系研究科)
  • 角田 隆文(東京都立荏原病院感染症科)
  • 大西 健児(東京都立墨東病院感染症科)
  • 中村 修(慶応義塾大学環境情報学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
40,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
緊急時に環境材料ならびに臨床検体から、これらのバイオテロ病原体を短時間に検出する実験室診断法の開発と、治療薬の効果の検討ならびに臨床診断、治療への対応に関して検討し、マニュアル化することを目的とする。
研究方法
実験室検査診断法の開発には、迅速病理診断法、ペスト菌、耐性菌、天然痘およびウイルス性出血熱およびボツリヌス毒素、炭疽菌、ブルセラ症、鼻疽・類鼻疽菌、野兎病菌を対象とした。臨床班は診断・検査・治療マニュアルをまとめた。それぞれの研究方法については分担研究者報告に詳細を記載した。
結果と考察
迅速病理包埋・迅速免疫組織化学法を開発し実験材料で確認した。ペスト菌の病原性に係わるプラスミッド検出するReal time PCR法を開発し陽性対照を作製した。ニューキノロン耐性ペスト菌を迅速に検出できる検出系を開発した。サル痘ウイルスのReal time PCR法を開発し、実験感染サルの血液で特異性等を確認した。ボツリヌス毒素の4型について多価トキソイドを作製した。Q熱コクシエラとオウム病クラミジアの迅速遺伝子検出法を開発し、さらにDNA抽出方法を樹立した。炭疽菌芽胞に対する抗体を作製し、疫学調査で有効性を確認した。ブルセラ症のELISA法を発生国であるモンゴルで大規模疫学調査を行いその有用性を明らかにした。鼻疽・類鼻疽を検出する新しいPCR法、Real time PCR法とマイクロアレイを使ったスクリーニング法を開発した。野兎病菌の検出に特異性の高い実用的感度を持つPCR法を陽性対照を作製することでキット化した。臨床診断や治療に対しては、天然痘、ウイルス性出血熱、SARS、ウエストナイル熱、狂犬病、炭疽、ブルセラ症、ペスト、ボツリヌス毒素、野兎病、鼻疽・類鼻疽、消化管感染起因菌感染症、多剤耐性結核、コクシジオイデス症、Q熱について病原体の特徴、疫学、感染経路、臨床症状、診断、患者の管理および対策、治療、予防ワクチンについて、わが国の現状にあった形で作製した。
結論
迅速包埋・迅速免疫組織化学法、ペスト菌、サル痘、Q熱、クラミジアのreal time PCR法、ボツリヌストキソイドの作製、野兎病、鼻疽、類鼻疽のPCR法、炭疽菌の免疫化学的検査法、ブルセラ症のELISA法の有用性確認について結果をえた。臨床診断・検査・治療マニュアルの冊子版を作製した。

公開日・更新日

公開日
2005-04-20
更新日
-

文献情報

文献番号
200400630B
報告書区分
総合
研究課題名
生物テロに使用される可能性の高い病原体による感染症の蔓延防止、予防、診断、治療に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
島田 馨(東京専売病院)
研究分担者(所属機関)
  • 佐多徹太郎(国立感染症研究所感染病理部)
  • 神山 恒夫(国立感染症研究所獣医科学部)
  • 渡邊 治雄(国立感染症研究所細菌第一部)
  • 森川 茂(国立感染症研究所ウイルス第一部)
  • 高橋 元秀(国立感染症研究所細菌第二部)
  • 岸本 壽男(国立感染症研究所ウイルス第一部)
  • 牧野 壮一(帯広畜産大学畜産学部)
  • 江崎 孝行(岐阜大学医学部)
  • 倉園 久生(岡山大学医学部)
  • 岩本 愛吉(東京大学医科学研究所)
  • 吉開 泰信(九州大学生体防御医学研究所)
  • 相楽 裕子(横浜市民病院感染症部)
  • 河野 茂(長崎大学医学部)
  • 山口 惠三(東邦大学医学部)
  • 賀来 満夫(東北大学大学院医学系研究科)
  • 角田 隆文(東京都立荏原病院感染症科)
  • 大西 健児(東京都立墨東病院感染症科)
  • 中村 修(慶応義塾大学環境情報学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
緊急時に環境材料ならびに臨床検体から、これらのバイオテロ病原体を短時間に検出する実験室診断法の開発と、治療薬の効果の検討ならびに臨床診断、治療への対応に関して検討し、マニュアル作製することを目的とする。
研究方法
迅速病理診断法、ペスト菌、耐性菌、天然痘およびウイルス性出血熱およびボツリヌス毒素、炭疽菌、ブルセラ症、鼻疽・類鼻疽菌、野兎病菌を対象とした。臨床小班は診断・検査・治療マニュアルを文献収集しまとめた。
結果と考察
天然痘、サル痘、エボラ出血熱、ペスト菌、炭疽菌、野兎病菌、鼻疽・類鼻疽菌、Q熱コクシエラの核酸迅速診断法(PCR, RT-PCR, Real time PCR-ABI or LC-, LAMP)を作製した。ニューキノロン耐性ないし低感受性菌(ペスト菌、チフス菌・パラチフスA菌)の検出系を開発した。ボツリヌス毒素の簡易診断キットとGMPグレードのボツリヌストキソイドを作製した。ブルセラ、エボラ出血熱、クリミアーコンゴ出血熱、Q熱コクシエラの血清診断系を開発した。炭疽菌、野兎病菌、類鼻疽菌の免疫診断用抗原を作製した。エボラ出血熱、SARS、サル痘の免疫組織化学法を作製し、迅速病理組織標本作製法を開発した。生物テロ関連疾患の臨床、検査、治療について冊子版のマニュアルを作製した。Web版は近々公開する。
結論
バイオテロ関連感染症の実験室診断法の開発と臨床マニュアルを作製した。

公開日・更新日

公開日
2005-04-20
更新日
-