動物由来感染症のサーベイランス手法の開発に関する研究

文献情報

文献番号
200400591A
報告書区分
総括
研究課題名
動物由来感染症のサーベイランス手法の開発に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
山田 章雄(国立感染症研究所(獣医科学部))
研究分担者(所属機関)
  • 倉根 一郎(国立感染症研究所(ウイルス1部))
  • 今岡 浩一(国立感染症研究所(獣医科学部))
  • 井上 智(国立感染症研究所(獣医科学部))
  • 棚林 清(国立感染症研究所(獣医科学部))
  • 渡辺 治雄(国立感染症研究所副所長)
  • 岩崎 琢也(長崎大学熱帯医学研究所)
  • 喜田 宏(北海道大学獣医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
33,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究ではいかなる動物におけるいかなる動物由来感染症をサーベイランスの対象とするかを科学的に明らかにすることを目的とする。また、サーベイランスを実施するために不可欠な血清診断法、病原診断法の整備状況の把握ならびに開発及びサーベイランスの手法そのものの開発も目的とする。更にサーベイランスのモデルを構築することも目的とする。
研究方法
狂犬病、炭疽の遺伝子検出における陽性参照品の作製および野兎病菌の鑑別法は標準的な分子生物学的手法によった。ウエストナイルウイルスに対する抗体検出は競合ELISAを用いることとした。
結果と考察
狂犬病及び炭疽の陽性対照品を供給できる体制整備を試みた。へニパウイルス等について免疫組織学的診断系を確立を試みた。野兎病病原体検出法の標準化を図るとともに、亜種レベル、株レベルでの鑑別方法の開発を試みた。マダニ媒介性のリケッチアに限定したReal-time PCR検出系を開発し、野外ダニ類からのリケッチア遺伝子検出を試みた。動物由来クラミジアについてもReal-time PCRの開発および実用化を検討した。国内の野生ラットでの鼠咬症病原体保有状況を調査した。レプトスピラの国内の野生動物における保有状況調査を行った。ウエストナイルウイルスの本邦への侵入を速やかに察知するため死亡カラスの調査を継続した。また、渡り鳥における抗体保有調査を含めた動物での病原体保有状況調査のシステムを構築するため、数種の感染症について大日本猟友会に協力を仰ぎ調査システムのモデル立ちあげを検討した。動物インフルエンザの血清学的診断法を開発し、サーベイランス体制を整備することを目的として非構造蛋白NS1を抗原としたELISAを開発した。
結論
動物由来感染症対策としてのサーベイランス体制整備をすべき疾患並びに対象動物を選定する手段を検討した。また、実際のモデルを運用するために必要なネットワーク構築を試みた。

公開日・更新日

公開日
2005-04-08
更新日
-