各種高脂血症治療薬の糖尿病性心血管病進展予防効果の総合的検討

文献情報

文献番号
200401372A
報告書区分
総括
研究課題名
各種高脂血症治療薬の糖尿病性心血管病進展予防効果の総合的検討
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
川嶋 成乃亮(神戸大学大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等総合研究【若手医師・協力者活用に要する研究】(健)
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
3,520,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
糖尿病、耐糖能異常は心血管病進展の重要な因子であり、カテーテルインターベンション後の再狭窄にも深く関係している。本邦において薬剤(シロリムス)溶出ステントの使用が可能となったが、その再狭窄に及ぼす糖尿病、耐糖能異常をはじめとした様々な因子の影響はまだ明らかでない。
本研究では糖尿病、耐糖能異常の有無が、薬剤溶出ステント挿入後の再狭窄、さらには冠動脈以外の血管での動脈硬化の進展に及ぼす影響を検討する。また、再狭窄並びに動脈硬化進展と血中バイオマーカーとの関係を検討する。   
研究方法
1. シロリムス溶出ステント挿入予定患者のステント挿入前に採血を行い、糖尿病、耐糖能異常の有無を判定し、さらに血中脂質、および高感度CRP、IL-6、単球表面TLR発現量などの種々の血中バイオマーカーを測定する。また、頸動脈エコーおよびpwvを測定する。これらの指標測定1週間以内にシロリムス溶出ステントの挿入を行う。
2. ステント挿入6ヶ月後に再冠動脈造影を行い、再狭窄の有無、程度を検討する。さらに挿入前と同じく、血中脂質、バイオマーカー、頸動脈エコー、pwvを測定する。
3. 糖尿病、耐糖能異常の有無、さらには種々のバイオマーカーが再狭窄に及ぼす影響を検討する。また、それらの指標が頸動脈エコーでの内膜肥厚、プラーク形成に与える影響を検討する。そして頸動脈エコーでの内膜肥厚の変化とステント内再狭窄との関連を検討する。
結果と考察
平成16年度は、シロリムス溶出ステントを挿入した患者7名の登録を行い、ステント挿入前の上記各指標を測定した。17年度にこれらの患者の6ヶ月後の追跡調査を行うとともに、さらに登録患者数を増やす予定である。最終的には120名を登録する予定である。
結論
本研究開始直後であり、結論にはいたっていないが、シロリムス溶出ステントの再狭窄に及ぼす因子が解明できると考える。

公開日・更新日

公開日
2005-06-06
更新日
-