各種高脂血症治療薬の糖尿病性心血管病進展予防効果の総合的検討

文献情報

文献番号
200401371A
報告書区分
総括
研究課題名
各種高脂血症治療薬の糖尿病性心血管病進展予防効果の総合的検討
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
服部 良之(独協医科大学内分泌代謝内科)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等総合研究【若手医師・協力者活用に要する研究】(健)
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
3,488,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
糖尿病には高脂血症が合併することが多く、実際そのことが糖尿病の大血管症に促進的に作用していると考えられる。抗高脂血症薬は抗動脈硬化作用を有する事が明らかにされいるが、実際、糖尿病患者において各種糖尿病薬の効果を直接比較検討した報告はない。全国12ケ所の共同研究施設の一つとして糖尿病罹患患者301人の登録を行った。スタチン投与群、フィブラート投与群、およびコントロール群に分類し、評価を行ってゆく。評価項目は虚血性心血管病(心、脳血管、障害、ASO)の発症、入院、インターベンションとし、試験中は一般所見、脂質分析に加え、血管内皮機能、炎症反応、インスリン抵抗性、動脈硬化所見の経過を見てゆく。
研究方法
全国12ケ所の共同研究施設の一つとして、糖尿病患者301例の登録を行った。抗高脂血症薬スタチン、フィブラートおよびコントロール(非投与群:ただし血清LDLコレステロール140mg/ml以下とする)とし、虚血性心血管障害(心、脳血管、障害、ASO)、入院期間、インターベンションの有無等を評価してゆく。試験期間中は一般所見、脂質分析、血管内皮機能、炎症反応、インスリン抵抗性、動脈硬化所見(PWV、頸動脈IMT)の経過を見てゆく。また、本年4月には発表された我が国のメタボリックシンドロームの基準に沿って、登録患者301名がメタボリックシンドローム型の糖尿病であるかも同時に評価項目にいれて、観察してゆく。 
結果と考察
 スタチン群、フィブラート群およびコントロール群に分類し、登録し、それらの患者の一般所見、脂質分析に加え、動脈硬化所見の経過を見てゆく。301名の登録を行った。現時点では心血管病の発症は認められていない。     
糖尿病患者に高脂血症が合併すると大血管症の発症は促進されと思われる。メタボリックシンドローム型の糖尿病は心血管障害をおこしやすいと考えられる。高脂血症治療はその糖尿病がメタボリックシンドローム型かどうかによっても選択が左右されると思われ、スタチン群、フィブラート群およびコントロール群に加えて、メタボリックシンドローム型の糖尿病であるかも同時に判定しながら、観察してゆく予定である。    
結論
 高脂血症を有する糖尿病患者の虚血性心血管病(心、脳血管障害、ASO)の発症を評価し、スタチン群、フィブラート群およびコントロール群に分類し、それに与える抗高脂血症薬の効果の検討をつづけてゆく。 

公開日・更新日

公開日
2005-08-03
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-20
更新日
-