脳血管疾患の再発に対する高脂血症治療薬のHMGCoA阻害剤の予防効果に関する研究

文献情報

文献番号
200401363A
報告書区分
総括
研究課題名
脳血管疾患の再発に対する高脂血症治療薬のHMGCoA阻害剤の予防効果に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
松本 昌泰(広島大学大学院医歯薬学総合研究科創生医科学専攻病態探究医科学講座脳神経内科学)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等総合研究【若手医師・協力者活用に要する研究】(健)
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
15,269,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
虚血性脳血管障害患者を対象とした多施設共同大規模臨床試験(J-STARS)を円滑に進行すべく、症例登録および追跡調査の推進支援活動を行う。
研究方法
J-STARSは目標症例3000例、平均5年間の追跡調査を行う多施設共同臨床試験であり、平成16年3月より症例登録を開始した。平成16年度、臨床研究実施チームは2回の市民公開講座、地区推進会議、施設訪問等による症例登録推進、ポケット版プロトコル概要・服薬手帳・高次脳機能検査解説・問診票・Q&A等の臨床試験推進資材作成をはじめ重篤な有害事象報告システム確立・追跡調査の重要性周知・追跡調査時期通知メール配信・施設内モニタリング徹底等の追跡調査推進、News Letter発行・ホームページ開設による広報活動を行った。また、被験者に対する感謝状を作成し、研究協力者に対する参加証の発行を検討した。更にJ-STARS実施において脂質検査標準化支援、サブスタディ実施において高感度CRP検査・頸動脈エコー検査標準化支援の他、モデル施設活用、中央IRBシステムの確立、全体会議支援、CRC業務を行った。
結果と考察
本年度、臨床研究実施チームは、J-STARSの症例登録促進、各施設の臨床試験実施、J-STARSの広報に貢献した。特に、市民公開講座、地区推進会議、全体会議は、開催後の症例登録数を顕著に増加させ非常に有意義であった。また、各施設の状況に応じたアンケート実施や臨床試験のシステム構築は本チームを中心に積極的に行った。ポケット版プロトコル概要、服薬手帳、問診票等は、実施手順の標準化および医師の省力化に繋げ効率的な推進を行うことができた。追跡調査の重要性を周知し確実な実施を促す通知を行うなど臨床試験の質の確保にも貢献した。News Letterは進捗状況、周知事項等を研究協力者に定期的に伝達する。ホームページは一般・医療関係者・研究協力者のサイトを設け、研究協力者はログインID・パスワードを用いて進捗状況、支援資材の説明等を閲覧でき、研究関連文書をダウンロードできる仕組を構築した。被験者への感謝状贈呈は本研究への参加継続意識の向上に、研究協力者への参加証発行はインセンティブ向上に繋がると考える。
結論
臨床研究実施チームの活動は、J-STARSの症例登録および追跡調査等の研究推進支援を通じて、医師主導大規模臨床試験における症例登録・追跡調査に大きく貢献したと考える。

公開日・更新日

公開日
2005-06-20
更新日
-

文献情報

文献番号
200401363B
報告書区分
総合
研究課題名
脳血管疾患の再発に対する高脂血症治療薬のHMGCoA阻害剤の予防効果に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
松本 昌泰(広島大学大学院医歯薬学総合研究科創生医科学専攻病態探究医科学講座脳神経内科学)
研究分担者(所属機関)
  • 東儀 英夫(岩手医科大学)
  • 北 徹(京都大学大学院医学研究科循環器内科学)
  • 内山 真一郎(東京女子医科大学医学部附属脳神経センター神経内科)
  • 峰松 一夫(国立循環器病センター内科脳血管部門)
  • 井林 雪郎(九州大学大学院医学研究院病態機能内科学)
  • 高木 誠(東京都済生会中央病院神経内科)
  • 北川 一夫(大阪大学大学院病態情報内科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等総合研究【若手医師・協力者活用に要する研究】(健)
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
虚血性脳血管障害患者を対象とした臨床試験(J-STARS)の支援を行い、HMG-CoA還元酵素阻害薬による脳卒中再発予防のエビデンス確立に貢献する。
研究方法
J-STARSは目標症例3000例、追跡調査平均5年間の医師主導多施設共同臨床試験である。平成14年度に研究を立ち上げ、プロトコル策定、研究組織編成、Web症例登録・報告システムの構築を経て平成16年3月より症例登録を開始した。臨床研究実施チームは各メンバーの専門性を生かして研究推進策を検討し、広報活動を行い、研究支援資材を作成した。研究実施においては認知症評価の自動計算ロジックの作成、重篤有害事象報告システムの確立、地区推進会議実施、全体会議支援等を行った。また、研究協力者に対する質問回答、アンケート調査を行い、研究に役立つ情報収集を積極的に行った。広報活動としてはポスター、リーフレットの作成、市民公開講座を行い、ホームページを開設した。本研究に参加された被験者には、臨床試験参加カード、残薬回収袋、服薬手帳の活用を依頼し、感謝状を贈呈した。研究協力者には、J-STARS実施手順書、ポケット版プロトコル概要、Webシステム操作マニュアル、NIHSS評価解説、高次脳機能検査問診票を作成し配布した。重要連絡事項はメーリングリストの活用やNews Letterにより周知している。
結果と考察
臨床研究実施チームは、J-STARSの支援を通して臨床試験実施体制を構築し、推進支援活動を行った。ポスター・リーフレットの活用や市民公開講座による広報活動は被験者募集に貢献し、地区推進会議、全体会議は症例登録数を顕著に増加させ非常に有意義であった。研究協力者に提供した様々な研究推進資材の活用は、医師らが日常診療で多忙な中でも円滑に標準化された手順で本研究を実施できたと考える。また、医師主導臨床試験の遂行において、研究協力者のインセンティブ向上が非常に重要と考え、本研究協力者に対する参加証発行についても検討した。News Letter、ホームページ、メーリングリストを活用した重要事項の伝達は、臨床試験の正確な実施と質の確保に繋がると考える。このように臨床試験の遂行に大きく貢献する研究成果を挙げた。
結論
臨床研究実施チームの活動は、医師主導大規模臨床試験の実施体制の整備および臨床試験の推進支援活動により大きな功績を残し、本邦の脳卒中診療の推進に寄与したと考える。

公開日・更新日

公開日
2005-06-20
更新日
-