内頸動脈閉塞症にともなう血行力学的脳梗塞の発症予防に関する研究

文献情報

文献番号
200400522A
報告書区分
総括
研究課題名
内頸動脈閉塞症にともなう血行力学的脳梗塞の発症予防に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
宮本 享(国立循環器病センター(脳血管外科))
研究分担者(所属機関)
  • 小川 彰(岩手医科大学(脳神経外科))
  • 森 悦朗(東北大学大学院医学系研究科(内部・高次機能障害学分野))
  • 林田 孝平(医療法人財団 康生会 武田病院(武田病院画像診断センター))
  • 榊 寿右(奈良県立医科大学(脳神経外科))
  • 永廣 信治(徳島大学大学院(ヘルスバイオサイエンス研究部))
  • 山田 和雄(名古屋市立大学医学部(脳神経外科))
  • 冨永 悌二(東北大学医学部(脳神経外科))
  • 永田 泉(長崎大学医学部(脳神経外科))
  • 中川原 譲二(中村記念病院(脳神経外科))
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等総合研究【脳卒中・生活習慣病臨床研究】
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、内頸動脈閉塞症にともなう中等度以上の血行力学的脳梗塞における脳血行再建術の効果を証明した循環器病委託研究(13指-3)(JET study)を発展させ、脳血流量が軽度に低下した慢性期血行力学的脳虚血において、脳血行再建術により予後改善を見込める治療適応を明らかにすることにある。
研究方法
内頸動脈系の閉塞性脳血管病変によるTIA(s)またはminor stroke(s)を6ケ月以内に認めた73歳以下で、ADLがほぼ自立している症例を対象とし、安静時血流量で正常値の80%以上90%未満または 脳循環予備能で10%以上30%未満のいずれかを示すものを、hemodynamic ischemiaの程度により、下記4群に分ける。A. 正常値の80%≦安静時血流量<90% かつ 脳循環予備能<10% B. 安静時血流量<正常値の80% かつ 10%≦脳循環予備能<20% C. 正常値の80%≦安静時血流量<90% かつ 10%≦脳循環予備能<20% D. 安静時血流量<正常値の90% かつ 20%≦脳循環予備能<30% 合計200症例を内科治療により、登録後2年間フォローし、以下のendpointの発生の比率を比較する。1. 再発予防に関するend point 1) 再発予防に関するprimary end point ① Completed stroke (TIA, minor stroke(Rankin1,2)は含まない。報告のみ) ② Vascular death ③ Death and severe disability of other causes ④ 新たな手術、他の部の手術、内科医の判断によるバイパス
2) 再発予防に関するsecondary end point ① ipsilateral stroke  ② ipsilateral strokeによるdeath
結果と考察
登録症例は、2005年3月末現在で55例に留まり、現在登録期間を延長して新規症例登録を続行している。現時点における登録症例のCBF分類は、A群7、B群15、C群9、D群24例である。
平成17年3月末現在におけるエンドポイントの発生状況は以下の通りである。
1)Primary endpointの発生:
B群:1例 C群:1例 
2)Secondary endpointの発生:
なし
結論
内頸動脈閉塞症にともなう血行力学的脳梗塞の発症予防に関する研究の概要と現在までの進行状況をまとめた。

公開日・更新日

公開日
2005-05-27
更新日
-