複数の動脈硬化性疾患危険因子を有する対象におけるアスピリンの一次予防効果に関する研究

文献情報

文献番号
200400519A
報告書区分
総括
研究課題名
複数の動脈硬化性疾患危険因子を有する対象におけるアスピリンの一次予防効果に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
池田 康夫(慶応義塾大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 内山真一郎(東京女子医科大学)
  • 島田和幸(自治医科大学)
  • 寺本民生(帝京大学医学部)
  • 藤田俊郎(東京大学医学部)
  • 山田信博(筑波大学医学部)
  • 山崎力(東京大学大学院医学系)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等総合研究【脳卒中・生活習慣病臨床研究】
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
42,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
抗血小板薬はアスピリンを筆頭に数多く開発され、急性心筋梗塞/不安定狭心症、脳梗塞の再発予防に繁用されている。血栓症発症の二次予防に対する抗血小板薬の有用性には確立されている一方、一次予防効果について不確実な面も多い。我が国では大規模血栓症一次予防試験は無く、わずかにII型糖尿病を対象に心血管イベント抑制についてのアスピリンの有用性を検証する試験が2000例の登録目標を立て現在進行中である。(JPAD試験、厚生労働科学研究)。
本臨床研究では、虚血性心・脳血管障害の既往の無い動脈硬化危険因子を有する60才以上の患者を対象にアスピリンの一次予防効果につき検証することを目的とした。低薬価かつ安全に長期連用が可能であるアスピリンを用いる事によって医療費削減効果なども同時に検証出来る。本研究は国際的に通用する試験精度を確保し(中央管理によるランダム割付、ハードエンドポイントによる評価)、国内最大の無作為比較試験を目指している。
研究方法
平成17年3月の患者募集開始を目標にして臨床試験計画書の作成にとりかかった。1)臨床試験組織の構築 2)臨床試験プロトコールの作成 3)患者リクルートの為の諸施策の考案、が主な作業であり、分担研究者との会合をステアリングコミッティーとして、計7回開催した。
結果と考察
第1回委員会では分担研究者の役割を決定し試験計画の骨子を作成した。第2回委員会では研究組織の構想立案、試験計画書案作成、関連する各学会への後援依頼を決定した。第3回委員会ではイベント判定委員会、モニタリング委員会の設立を決定し、海外の大規模臨床試験に関与した専門家に参画してもらう事とした。第4回委員会では、日本臨床内科医会に本臨床試験への協力を打診する事にした。第5回委員会では研究組織の全容を確定すると共に試験計画書の詳細を検討した。協力を打診した日本臨床内科医会にSteering Committeeへの参加を要請した。第6回委員会では試験計画書を更に詳細に検討すると共に試験の広報・広告について議論した。第7回では試験計画書の内容、研究組織の全メンバー、試験審査の方針などを確定した。
結論
本試験(Japanese Primary Prevention Project with Aspirin in the elderly with one or more Risk Factors of Vascular Events (JPPP))の実施に向けて、臨床試験組織の構築、臨床試験プロトコールの確定、患者リクルートの為の諸施策の考案など諸作業が進み、平成17年度より臨床試験が開始出来る準備が整った。

公開日・更新日

公開日
2005-07-26
更新日
-