難治性白血病に対する標準的治療法の確立に関する研究

文献情報

文献番号
200401351A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性白血病に対する標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
大竹 茂樹(金沢大学(医学部))
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究【若手医師・協力者活用等に要する研究】
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
13,417,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 白血病は治癒を目指した治療が行われるようになったものの、一部を除いては未だ難治性である。難治性白血病の標準的な治療法を開発するために、全国多施設共同研究を展開し、データベースの管理を行った。
研究方法
 急性骨髄性白血病(AML)の標準的な治療法の開発を目的として,寛解導入療法においてイダルビシン(IDR)とダウノルビシン(DNR)を無作為割り付け法により比較検討し、 寛解後療法において従来の多剤併用化学療法とシタラビン大量療法を無作為割り付け法により比較検討するAML201プロトコールを昨年度に引き続き実施した。
 急性リンパ性白血病(ALL)において、従来難治性であったPh染色体陽性ALLに新しいチロシンキナーゼ阻害薬であるイマチニブ(グリベック)を使用した治療法を試みた。Ph染色体陰性ALLには、従来の治療法を強化改善したプロトコールを実施し、小児ALLとの比較試験も実施中である。
 慢性骨髄性白血病(CML)の未治療例に対し、イマチニブ(グリベック)の長期投与成績を検討し、造血幹細胞移植やインターフェロン療法を含む治療法の適切な適応基準を検討している。
 これらのプロトコールは、自ら開発したweb applicationを用いて、症例登録、データ入力が行われた。
結果と考察
 AML201では平成16年度に289例が登録され、計画通りに層別化因子に基づいて適正に無作為割り付けが行われた。本年度初めに行った中間解析の結果では、IDRとDNRを比較する寛解導入療法では、完全寛解率が82%対80%で有意差を認めていない。寛解後療法では、3年無再発生存率が36%対42%で有意差を認めていない。
 Ph染色体陽性ALLでは、本年度に45例が登録された。Ph染色体陰性ALLは本年度に87例が登録された。Ph陽性ALLの初期の24例のデータが解析され、完全寛解率は96%であり、造血幹細胞移植と組み合わせることにより、治癒を期待できることが判明した。
CMLでは、今年度に128例が登録され、目標症例数に到達した。中間解析の結果では、イマチニブの高い効果が確認され、ほぼ全例に細胞遺伝学的寛解が見込まれている。最終結果を得るまでの追跡調査は7年間を予定している。
結論
白血病の標準的治療法の確立には、さらに継続して医師主導研究を推進する必要がある。

公開日・更新日

公開日
2005-04-07
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-20
更新日
-

文献情報

文献番号
200401351B
報告書区分
総合
研究課題名
難治性白血病に対する標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
大竹 茂樹(金沢大学(医学部))
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究【若手医師・協力者活用等に要する研究】
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 白血病は治癒を目指した治療が行われるようになったものの、一部を除いては未だ難治性である。難治性白血病の標準的な治療法を開発するためには、多数例での組織的な研究が必要である。この目的達成のため全国多施設共同研究を展開し、データベースの管理を行った。
研究方法
 急性骨髄性白血病(AML)の標準的な治療法の開発を目的として,寛解導入療法においてイダルビシン(IDR)とダウノルビシン(DNR)を無作為割り付け法により比較検討し、 寛解後療法において従来の多剤併用化学療法とシタラビン大量療法を無作為割り付け法により比較検討するAML201プロトコールを昨年度に引き続き実施した。
 急性リンパ性白血病(ALL)において、従来難治性であったPh染色体陽性ALLに新しいチロシンキナーゼ阻害薬であるイマチニブ(グリベック)を使用した治療法を試みた。Ph染色体陰性ALLには、従来の治療法を強化改善したプロトコールを実施し、小児ALLとの比較試験も実施中である。
 慢性骨髄性白血病(CML)の未治療例に対し、イマチニブ(グリベック)の長期投与成績を検討し、造血幹細胞移植やインターフェロン療法を含む治療法の適切な適応基準を検討している。
 これらのプロトコールは、自ら開発したweb applicationを用いて、症例登録、データ入力が行われた。
結果と考察
 AML201では3年間で869例が登録され、計画通りに層別化因子に基づいて適正に無作為割り付けが行われた。中間解析の結果では、IDRとDNRを比較する寛解導入療法では、完全寛解率が82%対80%で有意差を認めていない。寛解後療法では、3年無再発生存率が36%対42%で有意差を認めていない。今秋で症例登録を終了する予定であり、2年間の追跡調査を経て最終的な結論が出される予定である。
 Ph染色体陽性ALLでは、92例が登録され、初期の24例のデータを検討した。早期死亡した1例を除く全例(96%)で完全寛解を得ることができ、造血幹細胞移植と組み合わせることにより、治癒を期待できることが判明した。このデータはBlood誌に発表された。
  CMLでは、目標の360例が登録され、中間解析の結果では、イマチニブの高い効果が確認され、ほぼ全例に細胞遺伝学的寛解が見込まれている。最終結果を得るには長期の経過観察が必要である。
結論
白血病の標準的治療法の確立には、さらに継続して医師主導研究を推進する必要がある。

公開日・更新日

公開日
2005-04-07
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-20
更新日
-