食道がんに対する術後標準的治療法の確立に関する研究

文献情報

文献番号
200401349A
報告書区分
総括
研究課題名
食道がんに対する術後標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
安藤 暢敏(東京歯科大学 市川総合病院 外科学講座)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究【若手医師・協力者活用等に要する研究】
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
3,989,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
遠隔臓器転移を有さない高度進行食道がんに対する標準治療の確立を目的として、低用量化学療法と放射線の同時併用療法FP+RTの有効性と安全性を検証するために、現在の標準である通常用量FP+RTをコントロールとして、ランダム化第II/III相試験を24施設の多施設共同研究として行う。Primary endpointは全生存期間、secondary endpointは完全奏効割合など。
研究方法
1. 適格条件
(1)組織診で扁平上皮癌の診断が得られた胸部食道癌。(2)切除不能のStage?。、?「(T4、または切除不能なN1、 M1 LYM)(3)20歳以上75歳以下。(4)充分な肝、腎、骨髄、肺機能を有する。(5)文書によりICが得られている。など。
2. 治療計画
(A) 低用量 FP・放射線同時併用療法
Cisplatin 4mg/m2/dayを連日照射前にIV投与。5-FU 200mg/m2/dayを月?金曜日まで持続静注。放射線治療は60 Gy / 30fr / 6w。
(B) 通常用量 FP・放射線同時併用療法
Cisplatin 70 mg/m2/dayをDay 1, 29にiv。5-FU 700mg/m2/day×5 days civ。放射線治療は60 Gy / 30fr / 6w
ランダム化第??相試験では低用量FP+RTの劣性を1群55例により検証し、有意に劣っていない場合には第?。相試験へ進み、低用量FP+RTの非劣性を1群あたり計182例により検証する。
結果と考察
2004年2月にJCOG0303としてプロトコールが承認され、2005年3月1日現在、25例(A群:22例、B群:23例)が登録された。これまでに有害事象、あるいは患者拒否による治療中止が2例にみられた。予期しないGrade 4の有害事象が2例(食道炎、腸閉塞)発生した。
 その他、JCOG 9907(StageII, III食道がんに対する術後補助化療と術前補助化療とのRCT)には4例登録した。これらがん臨床試験の他にアレルギー性結膜炎、アフタ性口内炎、C型肝炎などを対象とした7件の治験で69症例を扱った。
結論
低用量FP+RTの有効性と安全性を科学的に検証するために、ランダム化第II/III相試験を進行中である。現在ランダム化第II相部分(目標症例数:110例)で、2005年3月1日現在、25例が登録された。

公開日・更新日

公開日
2005-04-13
更新日
-

文献情報

文献番号
200401349B
報告書区分
総合
研究課題名
食道がんに対する術後標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
安藤 暢敏(東京歯科大学 市川総合病院 外科学講座)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究【若手医師・協力者活用等に要する研究】
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
高度進行食道がんに対する標準治療の確立を目的として、低用量化学療法と放射線の同時併用療法FP+RTの有効性と安全性を検証するために、現在の標準である通常用量FP+RTをコントロールとして、ランダム化第II/III相試験を24施設の多施設共同研究として行う。Primary endpointは全生存期間。
研究方法
1. 適格条件(1)組織診で扁平上皮癌の診断が得られた胸部食道癌。(2)切除不能T4、M1 LYM(3)20~ 75歳(4)充分な肝、腎、骨髄、肺機能を有する(5)文書によりIC取得、など。
2. 治療計画
(A) 低用量 FP・放射線同時併用療法:Cisplatin 4mg/m2/dayを連日照射前にIV投与、5-FU 200mg/m2/dayを月~金曜日まで持続静注。放射線治療は60 Gy / 30fr / 6w。
(B) 通常用量 FP・放射線同時併用療法:Cisplatin 70 mg/m2/dayをDay 1, 29にiv。5-FU 700mg/m2/day×5 days civ、放射線治療は60 Gy / 30fr / 6w。 
ランダム化第??相試験では低用量FP+RTの劣性を1群55例により検証し、有意に劣っていない場合には第?。相試験へ進み、低用量FP+RTの非劣性を1群あたり計182例により検証する。
結果と考察
研究者らは術後治療に関してJCOG 9907( 術後化療vs術前化療)を施行中である。一方でstage ?「症例に対する低用量FP+RTの第II相試験を14年度に計画したが、結果としてランダム化第II/III相試験を行うことになった。15年度にはプロトコールを完成し、委員会審査を経て16年2月にJCOG0303として承認され、17年3月1日現在、25例(A群:22例、B群:23例)が登録された。予期しないGrade 4の有害事象が2例(食道炎、腸閉塞)発生した。
その他、JCOG 9907(StageII, III食道がんに対する術後化療と術前化療とのRCT)には当院IRBでの承認以降9例登録した。がん臨床試験の他にアレルギー性結膜炎、アフタ性口内炎、C型肝炎などを対象とした14件の治験で159症例を扱った。
結論
低用量FP・放射線同時併用療法の有効性と安全性を検証するために、ランダム化第II/III相試験を進行中である。現在ランダム化第II相部分で25例が登録された。

公開日・更新日

公開日
2005-04-13
更新日
-