固形がんに対する同種細胞免疫療法を用いた標準的治療法の確立に関する研究

文献情報

文献番号
200401346A
報告書区分
総括
研究課題名
固形がんに対する同種細胞免疫療法を用いた標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
高橋 俊雄(東京都立駒込病院)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究【若手医師・協力者活用等に要する研究】
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
8,776,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
固形がんに対する骨髄非破壊的前処置による同種造血細胞移植(mini移植)の有効性安全性を評価する。
研究方法
標準的治療が無効になったあるいは標準的治療がない固形がん患者を対象とした。本研究は本院倫理委員会の承認を得て行った。HLA一致の同胞がいる場合に、十分な説明と同意の下に本臨床試験に望んだ。前処置はフルダラビンとエンドキサンによる前処置を行った。Mini移植における安全性の評価のためには、生着の確実性も重要なポイントである。それを確認するために、移植後のキメリズム検索を十分に行って、今回用いたで十分であるのかどうかを検証した。また、その臨床効果を確認するために、腫瘍の画像診断や腫瘍マーカー検査を定期的に行い、臨床効果の判断に用いた。
結果と考察
11例の消化器がん(膵臓がん6例、胃がん2例、胆嚢がん、胆管がん、大腸がん各1例)に施行した。全例に生着を認め、白血球の完全キメラまでの日数の中央値は154日(67-186日)であった。急性GVHDは6例に起こり、Ⅱ度が3例、Ⅲ度が3例であった。慢性GVHDは5例に認められた。CT上腫瘍縮小を認めたのは2例、腫瘍マーカーの減少が7例に認められた。
現在10例が死亡しているが、閉塞性細気管支炎による死亡が1例で、残り9例は腫瘍死であった。最も長期生存したのは胃ガンで腹膜に転移のある患者で、移植後568日生存した。胃がんで腹膜に転移のある状態で、1年半生存することは希なことである。その他の6例の抗腫瘍効果の確認と合わせて、本療法の臨床的効果を確認出来た。しかし、同時に腫瘍量の多い状態ではがんの根絶に至らしめることは困難であることも確認された。
結論
11例の固形がんに対してmini移植を行い、完全な生着と前処置による安全性が確認された。さらに十分な観察を行った結果、免疫学的な抗腫瘍効果も約2/3(7例/11例)の症例に認められた。これまでは第Ⅱ相試験として行い、他の標準的治療が無効となった腫瘍量の多い患者が対象となったこともあり、腫瘍を根絶することはできなかった。腫瘍量の少ない患者での確認が必要であるが、そのような場合は、従来の化学療法や放射線療法との比較試験を行う事が望ましいと思われる。

公開日・更新日

公開日
2005-11-18
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-20
更新日
-

文献情報

文献番号
200401346B
報告書区分
総合
研究課題名
固形がんに対する同種細胞免疫療法を用いた標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
高橋 俊雄(東京都立駒込病院)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究【若手医師・協力者活用等に要する研究】
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
固形がんに対する骨髄非破壊的前処置による同種造血細胞移植(mini移植)の有効性安全性を評価する。
研究方法
標準的治療が無効になったあるいは標準的治療がない固形がん患者を対象とした。本研究は本院倫理委員会の承認を得て行った。HLA一致の同胞がいる場合に、十分な説明と同意の下に本臨床試験に望んだ。前処置はフルダラビンとエンドキサンによる前処置を行った。Mini移植における安全性の評価のためには、生着の確実性も重要なポイントである。それを確認するために、移植後のキメリズム検索を十分に行って、今回用いたで十分であるのかどうかを検証した。また、その臨床効果を確認するために、腫瘍の画像診断や腫瘍マーカー検査を定期的に行い、臨床効果の判断に用いた。
結果と考察
11例の消化器がん(膵臓がん6例、胃がん2例、胆嚢がん、胆管がん、大腸がん各1例)に施行した。全例に生着を認め、白血球の完全キメラまでの日数の中央値は154日(67-186日)であった。急性GVHDは6例に起こり、Ⅱ度が3例、Ⅲ度が3例であった。慢性GVHDは5例に認められた。CT上腫瘍縮小を認めたのは2例、腫瘍マーカーの減少が7例に認められた。
現在10例が死亡しているが、閉塞性細気管支炎による死亡が1例で、残り9例は腫瘍死であった。最も長期生存したのは胃ガンで腹膜に転移のある患者で、移植後568日生存した。胃がんで腹膜に転移のある状態で、1年半生存することは希なことである。その他の6例の抗腫瘍効果の確認と合わせて、本療法の臨床的効果を確認出来た。しかし、同時に腫瘍量の多い状態ではがんの根絶に至らしめることは困難であることも確認された。
結論
11例の固形がんに対してmini移植を行い、完全な生着と前処置による安全性が確認された。さらに十分な観察を行った結果、免疫学的な抗腫瘍効果も約2/3(7例/11例)の症例に認められた。これまでは第Ⅱ相試験として行い、他の標準的治療が無効となった腫瘍量の多い患者が対象となったこともあり、腫瘍を根絶することはできなかった。腫瘍量の少ない患者での確認が必要であるが、そのような場合は、従来の化学療法や放射線療法との比較試験を行う事が望ましいと思われる。

公開日・更新日

公開日
2005-11-18
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-20
更新日
-