文献情報
文献番号
200400474A
報告書区分
総括
研究課題名
小児造血器腫瘍の標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
堀部 敬三(独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター 臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
- 藤本 純一郎(国立成育医療センター研究所)
- 石井 榮一(佐賀大学医学部小児科)
- 土田 昌宏(茨城県立こども病院)
- 月本 一郎(東邦大学医学部第一小児科)
- 鶴澤 正仁(愛知医科大学医学部小児科)
- 駒田 美弘(三重大学医学部小児科)
- 土屋 滋(東北大学加齢医学研究所)
- 林 泰秀(群馬県立小児医療センター)
- 瀧本 哲也(独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター 臨床研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
34,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
小児白血病およびリンパ腫の標準的治療法の確立のために質の高い臨床試験を実施する。また、そのために必要な研究基盤の整備を行う。
研究方法
国内すべての小児がん研究グループの共同研究組織として設立された日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)において、引き続き質の高い臨床試験の実施に必要な基盤を整備する。それとともに計画された臨床試験を実施する。
(倫理面への配慮)臨床試験を実施するにあたって①匿名化して個人情報を保護する。②統一された説明文書を用いて文書による同意を得る。③中央研究審査委員会および施設倫理委員会の承認の下に研究を実施する。
(倫理面への配慮)臨床試験を実施するにあたって①匿名化して個人情報を保護する。②統一された説明文書を用いて文書による同意を得る。③中央研究審査委員会および施設倫理委員会の承認の下に研究を実施する。
結果と考察
基盤整備として、プロトコールの作成支援および若手育成を目的にPRワーキンググループを立ち上げ、より質の高い研究実施計画書の作成を図った。また、臨床試験の外部妥当性の担保と診断精度を確保するためにJPLSG登録(疾患登録システム)と中央診断システムを構築した。現在までにJPLSG登録が74例、中央診断が37例に行われた。さらに、余剰腫瘍検体の保存と研究利用に関する規約の作成および研究審査委員会の整備を行い、共同研究参加症例の検体を利用した研究基盤を確立した。これまでに2件の研究審査が行われた。また、免疫学的診断検査の外部精度管理に関する実施方法の策定、微小残存病変に関する検査方法、診断基準、結果の解釈のガイドライン作成を行った。
臨床試験の実施登録状況は、乳児MLL遺伝子再構成陽性ALLに対する臨床試験MLL03に19例、フィラデルフィア染色体陽性ALLに対する臨床試験Ph+ ALL04に4例、未分化大細胞型リンパ腫に対する臨床試験ALCL99に39例、成熟B細胞性腫瘍に対する臨床試験B-NHL03に1例、進行期リンパ芽球型リンパ腫に対する臨床試験ALB-NHL03に3例が登録された。急性骨髄性白血病に対する臨床試験は来年度開始予定である。研究計画の立案および審査に時間を要したため臨床試験の開始が遅れたことから、今後、迅速化が求められる。
臨床試験の実施登録状況は、乳児MLL遺伝子再構成陽性ALLに対する臨床試験MLL03に19例、フィラデルフィア染色体陽性ALLに対する臨床試験Ph+ ALL04に4例、未分化大細胞型リンパ腫に対する臨床試験ALCL99に39例、成熟B細胞性腫瘍に対する臨床試験B-NHL03に1例、進行期リンパ芽球型リンパ腫に対する臨床試験ALB-NHL03に3例が登録された。急性骨髄性白血病に対する臨床試験は来年度開始予定である。研究計画の立案および審査に時間を要したため臨床試験の開始が遅れたことから、今後、迅速化が求められる。
結論
小児造血器腫瘍に対して全国規模の質の高い臨床試験が実施できる基盤が構築された。現在、1つの付随研究を含む7つの臨床試験が実施されており今後の成果が期待される。また、AML、
ALLの臨床試験も計画されており、小児造血器腫瘍の標準治療の確立が期待される。
ALLの臨床試験も計画されており、小児造血器腫瘍の標準治療の確立が期待される。
公開日・更新日
公開日
2005-04-11
更新日
-