難治性白血病に対する標準的治療法の確立に関する研究

文献情報

文献番号
200400472A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性白血病に対する標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
大野 竜三(愛知県がんセンター)
研究分担者(所属機関)
  • 朝長 万左男(長崎大学)
  • 大竹 茂樹(金沢大学)
  • 大西 一功(浜松医科大学)
  • 本田 純久(長崎大学)
  • 直江 知樹(名古屋大学)
  • 小林 幸夫(国立がんセンター)
  • 金丸 昭久(近畿大学)
  • 脇田 充史(名古屋市立東市民病院)
  • 品川 克至(岡山大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
31,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
83の大学・専門病院と関連病院も含め197病院よりなるJapan Adult Leukemia Study Groupの症例集積力を活用し、登録センターとデータマネージメントセンターでの質管理により、信頼できるエビデンスを持つ成人難治性白血病に対する標準的治療法を確立することを目的とした。
研究方法
①急性骨髄性白血病(AML)を対象とするAML201 study、②急性リンパ性白血病(ALL)を対象とするALL202 study、③慢性骨髄性白血病を対象とするCML202 study、④高齢者白血病プロトコールGML200 study、⑤進行性骨髄異形成症候群(MDS) を対象とするMDS200 studyの症例登録を継続する。⑥維持療法でATRAとAm80を比較する急性前骨髄球性白血病の新プロトコールAPL204を作成し症例登録を開始する。⑦再発難治性AML治療プロトコールの症例登録を開始する。⑧研究者相互間の施設監査を実施する。
結果と考察
①班会議を2回(出席者160 名と159 名)、研修会を2回(出席者90名と114名)開催した。②AML201 studyは867例が登録され、中間解析でイダルビシン(IDR)とダウノルビシンを比較は完全寛解率が82%対80%、3年無病生存率は36%対42%で有意差を認めていない。③25歳以上ALLを対象としたALL202、 15~24歳の若年者ALLを対象としたALL202-UならびにPh染色体陽性ALLを対象としイマチニを使用するPh+ALL202 studyには、各々113、54、89症例が登録された。④未治療慢性期CMLにイマチニブを使用するCML202 studyには372例が登録され、中間解析では9ヶ月目のmajor細胞遺伝子学的効果は92%に及んだ。⑤GML200 studyは全例で286例が、治療研究群には194例が登録された。完全寛解率は約50%である。⑥ハイリスクMDSおよびMDSから移行したAMLの標準的治療法の確立を目指し、IDR+シタラビン(Ara-C)併用とCA(Ara-C+アクラルビシン)療法による寛解導入療法の無作為比較研究を行った。登録症例数は149例である。⑦5施設に対して施設監査を行った。
結論
登録症例数などほぼ初期の目的を達成した。

公開日・更新日

公開日
2005-04-20
更新日
-

文献情報

文献番号
200400472B
報告書区分
総合
研究課題名
難治性白血病に対する標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
大野 竜三(愛知県がんセンター)
研究分担者(所属機関)
  • 朝長 万左男(長崎大学)
  • 大竹 茂樹(金沢大学)
  • 大西 一功(浜松医科大学)
  • 本田 純久(長崎大学)
  • 直江 知樹(名古屋大学)
  • 小林 幸夫(国立がんセンター)
  • 金丸 昭久(近畿大学)
  • 脇田 充史(名古屋市立東市民病院)
  • 品川 克至(岡山大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
197病院よりなるJapan Adult Leukemia Study Groupの症例集積力を活用し、信頼できるエビデンスを持つ成人難治性白血病に対する標準的治療法を確立する。
研究方法
①データ・マネージメントセンターとインターネット登録センターを整備し良質な研究を行う。②急性骨髄性白血病(AML)のAML201 studyで、導入療法でidarubicinとdaunorubicinを、地固め療法でcytarabine大量療法と標準療法を比較した。③急性リンパ性白血病(ALL)のALL202 studyで、25歳以上のALL202 study、15~24歳のALL202-U study、Ph陽性ALLにimatinibを使用するPh+ALL202 studyを行なった。 ④慢性骨髄性白血病に対しimatinib単独療法を細胞遺伝学的効果で評価した。⑤高齢者AMLのGML200 studyを行った。満65歳以上の全症例を登録し、治療研究で個別化療法とセット療法を比較した。⑥進行性骨髄異形成症候群に対しrisk-adapted 導入療法によるMDS200 studyを行った。⑦急性前骨髄球性白血病の新プロトコールAPL204を作成する。⑧再発難治性AMLに対する治療プロトコールFRAGMを作成する。⑨研究者相互間の施設監査を実施する。
結果と考察
①班会議を毎年2回、研修会を毎年2回開催した。②AML201 studyは869例が登録され、中間解析では、完全寛解率は82%対80%、3年無病生存は36%対42%で有意差はない。③ALL202 study、 ALL202-U studyならびにPh+ALL202 studyに、各々113、54、89例が登録された。Ph+ALL202では好成績が得られた中間解析結果を国際誌に報告した。50例での完全寛解率は94%、1年生存率は78%、無イベント生存率は60% である。④CML202 studyは371例が登録され、中間解析では9ヶ月のmajor細胞遺伝子学的効果は92%であった。⑤GML200 studyは全例で286例が、治療研究には194例が登録され、完全寛解率は50%である。⑥MDS200 studyには149例が登録された。⑦10施設に対して監査を行った。
結論
ほぼ初期の目的を達成した。

公開日・更新日

公開日
2005-04-20
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-20
更新日
-