小児肉腫に対する至適治療確立を目指した臨床試験とその基盤整備に関する研究

文献情報

文献番号
200401342A
報告書区分
総括
研究課題名
小児肉腫に対する至適治療確立を目指した臨床試験とその基盤整備に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
牧本 敦(国立がんセンター中央病院小児科)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 小児疾患臨床研究【若手医師・協力者活用等に要する研究】
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
34,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1.ヘルシンキ宣言を遵守し、倫理性と科学性を確保した臨床試験基盤を構築すること
2.その基盤を実際に運用し、小児悪性腫瘍に対する治療開発のための臨床試験および治験を行うこと。
研究方法
国立がんセンター中央病院内に、専任のデータマネージャーを擁する小児がんデータセンターを組織し、4つの臨床試験の計画・運営に係る業務、すなわち、臨床試験計画書の作成支援、症例報告書(CRF)の作成、それに対応した電子データベースの整備、データマネージメント手順・マニュアル・帳票類の整備、症例登録、CRF回収、CRF目視チェックと問い合わせ、データベース入力、ロジカルチェック、モニタリング、等の業務を行った。
また、医師主導治験の準備と院内の体制整備を行い、さらに、研究事業期間に準備、施行された企業主導治験への協力を積極的に行った。
結果と考察
「JRS-1 HR03」試験は、平成17年3月現在10例を登録した。臨床試験の品質管理のため、2度の定期モニタリングを行った。「JESS04」に関しては、平成17年3月現在2例を登録した。「TCCSG-L0416」では、電子CRFの動作確認を終了し、実際に試験を開始した段階である。「G/S」は、別途厚生労働科学研究(がん臨床研究事業)「切除不能膵がんに対する治療法の確立に関する研究(奥坂拓志班長)」報告書の中に報告される予定であるため割愛する。
 医師主導治験(CPT-PED-05)については、当時の医薬品機構への対面相談を行い、治験薬概要書等、施設治験審査委員会への提出書類を準備した。また、院内の他の医師主導治験グループと共同し、院内の手順書の整備や安全性情報の伝達システムの確立を行った。また、小児対象の企業主導治験3試験についてその計画と実行に関わった。
小児がん領域の臨床試験を根本から考え直し、ヘルシンキ宣言を遵守した世界標準の方法論に則って行う臨床試験の実施を可能ならしめた社会的意義は大きい。本研究で確立した基盤に基づけば世界的な水準のデータ管理が可能となり、稀少疾患に必要な国際共同臨床試験の実現への大きな第一歩であると考えている。
結論
倫理性と科学性を確保した小児がん領域の臨床試験の実践を通し、登録患者の質の高いデータの蓄積により、将来の臨床上の意思決定に役立つような治療開発をなし得る基盤を確立した。また、実際の臨床試験運営を通してこの基盤のfeasibilityを確認した。

公開日・更新日

公開日
2005-10-07
更新日
-

文献情報

文献番号
200401342B
報告書区分
総合
研究課題名
小児肉腫に対する至適治療確立を目指した臨床試験とその基盤整備に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
牧本 敦(国立がんセンター中央病院小児科)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 小児疾患臨床研究【若手医師・協力者活用等に要する研究】
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1.ヘルシンキ宣言を遵守し、倫理性と科学性を確保した臨床試験基盤を構築すること
2.その基盤を実際に運用し、小児悪性腫瘍に対する治療開発のための臨床試験および治験を行うこと。
研究方法
 国立がんセンター中央病院内に、専任のデータマネージャーを擁する小児がんデータセンターを組織し、4つの臨床試験の計画・運営に係る業務、すなわち、臨床試験計画書の作成支援、症例報告書(CRF)の作成、それに対応した電子データベースの整備、データマネージメント手順・マニュアル・帳票類の整備、症例登録、CRF回収、CRF目視チェックと問い合わせ、データベース入力、ロジカルチェック、モニタリング、等の業務を行った。
 また、医師主導治験の準備と院内の体制整備を行い、さらに、研究事業期間に準備、施行された企業主導治験への協力を積極的に行った。

結果と考察
「JRS-1 HR03」試験は、平成17年3月現在10例を登録した。臨床試験の品質管理のため、2度の定期モニタリングを行った。「JESS04」に関しては、平成17年3月現在2例を登録した。「TCCSG-L0416」では、電子CRFの動作確認を終了し、実際に試験を開始した段階である。「G/S」は、別途厚生労働科学研究(がん臨床研究事業)「切除不能膵がんに対する治療法の確立に関する研究(奥坂拓志班長)」報告書の中に報告される予定であるため割愛する。
 医師主導治験(CPT-PED-05)については、当時の医薬品機構への対面相談を行い、治験薬概要書等、施設治験審査委員会への提出書類を準備した。また、院内の他の医師主導治験グループと共同し、院内の手順書の整備や安全性情報の伝達システムの確立を行った。また、小児対象の企業主導治験3試験についてその計画と実行に関わった。
小児がん領域の臨床試験を根本から考え直し、ヘルシンキ宣言を遵守した世界標準の方法論に則って行う臨床試験の実施を可能ならしめた社会的意義は大きい。本研究で確立した基盤に基づけば世界的な水準のデータ管理が可能となり、稀少疾患に必要な国際共同臨床試験の実現への大きな第一歩であると考えている。

結論
倫理性と科学性を確保した小児がん領域の臨床試験の実践を通し、登録患者の質の高いデータの蓄積により、将来の臨床上の意思決定に役立つような治療開発をなし得る基盤を確立した。また、実際の臨床試験運営を通してこの基盤のfeasibilityを確認した。

公開日・更新日

公開日
2005-10-07
更新日
-