性に関する思春期保健教育のためのマニュアルの開発と教材作成に関する研究

文献情報

文献番号
200400395A
報告書区分
総括
研究課題名
性に関する思春期保健教育のためのマニュアルの開発と教材作成に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
高村 寿子(自治医科大学看護学部)
研究分担者(所属機関)
  • 青柳 宏(宇都宮大学教育学部)
  • 中出 佳操(北海道浅井学園大学人間福祉学部)
  • 前田 ひとみ(宮崎大学医学部看護学科)
  • 渡辺 純一(財団法人井之頭病院)
  • 堀江 重郎(帝京大学医学部附属病院泌尿器科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
4,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
平成14・15年度の2年間の研究から、性に関する思春期保健教育の一方法であるピアカウンセリング事業実践のためのマニュアルが完成したので、全国普及できるようピアカウンセラー及びピアカウンセラー養成者の養成講座の教材の開発と、彼らのパワーレスを予防し、エンパワーメントを図るサポートシステムを構築し、一定水準を保った思春期保健教育の効果的普及を図るためのマニュアル(システム)を開発することにある。さらに、思春期保健教育特に男子思春期保健教育に重要な役割を果たす養護教諭に役立つガイドラインを作成することにある。
研究方法
結果で示した4班に分かれて研究を行なった。
結果と考察
(1)思春期ピアカウンセリングの教材作成及びその効果的普及に関する研究
  (3)の結果から、ピアカウンセラー用の教材(副読本)を作成し、イラスト担当者とイラスト挿入部分と内容について打ち合わせを行なった。また、ビデオ教材もロールプレイによる撮影を終了し、テロップ挿入等の打ち合わせを行い作成に至った。 
(2)ピアカウンセラー支援システムの構築に関する研究
  ホームページのデザイン打ち合わせを完了し、作成にかかっている。
(3)ピアカウンセリング教材に関する評価班
  全国調査の結果、ピアカウンセリング受講群においてピアカウンセリング講座で使用されている教材は、対象者のニーズに合致していることが明らかになった。また、ピアカウンセラーおよび養成者養成講座における各種教材の使用状況のビデオ分析結果から、ピアカウンセラー及び養成者の個人的資質も影響があることが推察されたが、到達目標の水準化はおおむね達成していた。
(4)男子思春期保健指導のためのマニュアル開発に関する研究 
  遺伝子医学や生殖内分泌学などの知見を反映した上で、成人男性としてのsexとgenderを認識できる内容を目標にしながら、マニュアルを作成した。
結論
ピアカウンセラー及びピアカウンセラー養成者の一定水準化のための教材の開発と、彼らのパワーレスの予防と対応という緊急課題が達成されたので、ピアカウンセリング/ピアエデュケーションという思春期保健教育が、学術的にも一定教育水準を保ちながら全国で効果的に普及・展開されていくと考える。
また、思春期男子の指導にあたっている養護教師向けに指導マニュアルが完成したことは、今まで浸透していなかった男子思春期保健教育に果たす意義は大きい。

公開日・更新日

公開日
2005-06-23
更新日
-