10代の女性の人工妊娠中絶減少にむけての支援モデルの構築

文献情報

文献番号
200400380A
報告書区分
総括
研究課題名
10代の女性の人工妊娠中絶減少にむけての支援モデルの構築
研究課題名(英字)
-
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
新道 幸惠(青森県立保健大学)
研究分担者(所属機関)
  • 佐藤 正昭(青森公立大学 )
  • 中村 由美子(青森県立保健大学)
  • 益田 早苗(青森県立保健大学)
  • 玉熊 和子(秋田看護福祉大学)
  • 高橋 佳子(青森県立保健大学)
  • 佐藤 愛(青森県立保健大学)
  • 津内口 恵子(なし)
  • 長澤 一磨(青森県総合健診センター)
  • 田中 恵美子(なし)
  • 牧野 昭子(なし)
  • 溝江 好恵(ハローベビー助産院)
  • 権 美子(日本助産師会青森県支部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
1,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、10代の女性の人工妊娠中絶を減少させることを目標にした包括的なケアシステムのモデルを構築することにある。
研究方法
1年目の研究活動の成果の充実発展を目標にした以下の活動を行い、それと併行して行政や県医師会・民間との連携を図り、包括的なケアシステムの構築について検討した。
(1)ピア・カウンセラーおよび電話相談員の養成、(2)中高生に対する性教育(集団指導、ピア・カウンセリング、電話相談)、(3)中学生の保護者への性教育、(4)人工妊娠中絶後の女性を対象としたカウンセリング
結果と考察
1.ピア・カウンセラーおよび電話相談員の養成:研修会を開催し、ピア・カウンセラーを22名、電話相談員を3名養成した。
2.中高生への性教育:高校生110名に対して、「恋愛」や「男女交際」を中心に構成した性教育を行ったところ、望ましい性行動へとつながる認知に働きかけることの必要性が示唆された。某センター等でピア・カウンセリングを行った(10回)ところ、好評であった。電話相談を毎週1回行い、6回の実施において11件の相談を受けた。以上の活動が新聞への掲載等で広く県民に伝えられ、来年度から様々な場で開講できることとなった。
3.保護者への性教育:「思春期の子どもの特徴と付き合い方」を中心にした中学生の保護者に向けた性教育を4回行ったところ、好評であった。ただし、高校生および中学生の保護者への性教育の後、今後学びたいものが様々出され、また個々に抱える問題もあり、複数回の学習の場や個別に相談できる場が必要であることが考えられた。
4.人工妊娠中絶後のカウンセリング:協力産科施設から紹介があり、了解の得られた4名に対して、カウンセリングを行った。中絶直後の気持ちを表出させ、繰り返し防止のための知識を与える事はできたが、気持ちを充分に整理し、行動変容につなげるためには、複数回のカウンセリングが必要であると考えられた。また、産みたくても学業継続や経済的理由で断念しているケースもあり、産むことを決意した女性へのサポート体制や、決意する前後に利用できる相談機関の整備も急務であると考えられた。
結論
10代の女性の人工妊娠中絶減少のための包括的支援モデルの構築に向けて、計画した各事業の実践やマスコミの活用等を通して、行政機関・地域関連機関・教育機関・民間の組織等との連携の足がかりを得た。

公開日・更新日

公開日
2005-06-20
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-03
更新日
-