文献情報
文献番号
200401334A
報告書区分
総括
研究課題名
高齢者の腰痛症に係るより効果的かつ効率的な診断、治療、介護及びリハビリテーション等の確立に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
戸山 芳昭(慶應義塾大学医学部整形外科学教室)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 痴呆・骨折臨床研究【若手医師・協力者活用に要する研究】
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
26,900,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
高齢社会の訪れとともに、骨粗鬆症による骨折や腰痛は患者のQOLを大きく減少し、社会生活をさまたげるようになってきている。高齢者の腰痛について、Evidence-Based Medicine(EBM)の根拠となる質の高い大規模な研究システムを確立することを目的に、臨床研究実施チームの整備をおこなう。
研究方法
閉経後骨粗鬆症患者約400人を対象として、4群(ビスフォスフォネート、ビタミンD3、ビスフォスフォネート+ビタミンD3併用、塩酸ラロキシフェン+ビタミンD3併用)を無作為化選別し、薬剤投与前、投与後 6,12,18,24ヶ月において、高解像度MD-CT、腰椎骨密度、骨代謝マーカー、脊椎X線、QOL評価をおこない、骨密度と骨質の両方の観点から薬効評価をおこなう。また、続発性骨粗鬆症患者約100人を対象として、ビタミンK投与前、投与後 6,12ヶ月において、血清グラ化オステオカルシン測定、脊椎X線、QOL評価をおこない、骨折発生抑制とQOLに与える効果を検討する。そして、すでにビスフォスフォネートを投与されている腰痛患者におけるカルシトニンまたは消炎鎮痛剤の併用効果を、ニューロメーターを用いた疼痛閾値の定量化によって検討する。
結果と考察
十分なインフォームド・コンセントを取得した骨粗鬆症患者を対象として大規模臨床研究をおこなえる特殊外来システムを構築した。生検採取した骨検体において、マイクロCTを用いて得られるデータは骨強度と有意に相関することが知られている。われわれは高解像度描出可能なMD-CT装置を用いて、生体内におけるヒト脊椎骨梁構造パラメターを定量化するシステムを確立し、被曝線量も臨床検査として問題がないことを確認した。
結論
骨梁構造解析、骨代謝マーカー、疼痛閾値の定量およびQOLスコアを用いて、骨粗鬆症に対する薬効と骨折リスクの評価をめざした介入試験をスタートした。
公開日・更新日
公開日
2005-04-13
更新日
-