痴呆疾患の医療と福祉の役割分担と連携に関する地域モデル構築と検証

文献情報

文献番号
200400345A
報告書区分
総括
研究課題名
痴呆疾患の医療と福祉の役割分担と連携に関する地域モデル構築と検証
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
鷲見 幸彦(国立長寿医療センター外来診療部)
研究分担者(所属機関)
  • 三浦 久幸(国立長寿医療センター外来総合診療科)
  • 阿部 祐士(国立長寿医療センター神経内科)
  • 山本 楯(山本医院)
  • 井上 豊子(介護老人保健施設 ルミナス大府)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 痴呆・骨折臨床研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
6,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
痴呆疾患の医療と福祉の役割分担と連携に関する地域モデルの構築と検証を、国立長寿医療センターと地域の関連施設や医師会が中心となって研究する。具体的には認知症患者の重症度、あるいは問題行動の有無に応じて、診断、治療、介護を医療機関、福祉施設がどのようにかかわることが適切であるのか、その流れを示すフローチャートを確立し、構築した医療モデルの運用評価を試みる。
研究方法
大府・東浦地区における現在の認知症患者の状況をアンケート調査する。対象はこれまでに国立長寿医療センターもの忘れ外来を受診した大府・東浦地区の患者の家族、同地域の知多郡医師会A会員、同地域の痴呆性高齢者グループホーム、介護老人保健施設、介護老人福祉施設の施設長。平成17年度から施行される個人情報保護法を念頭において十分な倫理面への配慮を行った。
結果と考察
以下の内容のアンケートを作成送付した
1)国立長寿医療センターもの忘れ外来受診者へのアンケート調査
患者の現在の状態についてアンケートによって調査する。同時に受診時のカルテを調査し、当時の診断、重症度を調べる。今回のアンケート結果と当時の変化について検討する。なお全例に同意書を同封し、記載者、可能なら本人の同意を取得した。
2)知多郡医師会における認知症患者の現状調査に資するためのアンケート調査
診療している認知症患者数、診療において困難を感じる点、医療のネットワークを形成するうえで欠けている点、なにを望むかについて無記名で質問。
3)福祉施設入所中の認知症患者の現状調査に資するためのアンケート調査
日常生活自立度別の入所患者数、病型診断がついている患者の割合、入所経路、入所理由、行っている医学的管理の種類、入院が必要な際の状況、対応困難な患者に対する処置、認知症医療のネットワークを形成する問題点、何を望むかなどについて調査した。
本研究は認知症患者介護のモデル構築そしてシステム改善に向けた試みであり、医療行政、医療従事者教育など厚生労働行政に対して貢献をなすことが期待され、痴呆疾患の医療と福祉における効果的、効率的な対策を提案できると考えられる。また適正な施設の内容、従事者の配置は全体としての医療費および介護費用の削減につながる可能性がある。
結論
本年度は認知症患者の動きをさまざまな角度からとらえ、問題点を明らかにすることを主眼としたアンケート調査を行った。

公開日・更新日

公開日
2005-04-14
更新日
-