訪問・通所リハビリテーションの地域特性別実態把握からみた在宅自立生活支援プログラムの開発評価に関する研究

文献情報

文献番号
200400305A
報告書区分
総括
研究課題名
訪問・通所リハビリテーションの地域特性別実態把握からみた在宅自立生活支援プログラムの開発評価に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
高山 忠雄(鹿児島国際大学大学院)
研究分担者(所属機関)
  • 佐直 信彦(東北文化学園大学大学院 健康社会システム研究科)
  • 佐藤 秀紀(青森県立大学 保健福祉学科)
  • 安梅 勅江(国立看護大学校研究課程(大学院))
  • 福田 恵美子(山形県立保健医療大学 保健医療学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
5,071,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 本研究の目的は、誰もが望む、住み馴れた地域での自立生活を可能にする支援の方法、手段に関する地域特性別訪問・通所リハビリテーション支援プログラムを具体的に提言することにある。
本年度は、訪問・通所リハビリテーションの実用化について、1)サービス利用者、2)サービス提供側、3)計画・評価を推進する自治体側、からみた実態を把握し、来年度の支援プログラムへの要件を整理した。
研究方法
本年度は、1)サービス利用者への訪問面接調査、質問紙調査、2)サービス提供側への面接調査、質問紙調査、3)計画・評価を推進する自治体側からみたグループインタビュー調査を実施した。
結果と考察
1)サービス利用者調査においては、豪雪地域における介護保険サービスとリハビリテーションニーズ、訪問・通所リハビリテーション、福祉用具、住宅改修の複合的な活用の可能性につき、地域特性を踏まえて類型化し、ケア内容を検討した。
2)サービス提供者調査においては、地域特性別のニーズの比較検討を行い、訪問・通所リハビリテーションの利用が、都市部と郡部、気候や環境状況に依存しない可能性を示した。
3)自治体調査では、実際の支援場面における1)個別支援、2)グループ支援、3)コミュニティ支援、に沿った項目を抽出し、実用化試案を作成した。
 高齢者の住み馴れた地域での自立生活を望む声は、関連諸調査の結果からも一段とその強さを増している。誰もが望む在宅自立生活をより可能とする手段として介護予防をも勘案した訪問通所リハビリテーションの有効性を明確にしつつ、居住する地域特性に合致した自立生活支援プログラムを開発・評価することは緊急度の高い課題であることが明らかにされた。
 介護保険制度の質的な充実と、それによってもたらされるサービスの効率・効果性の向上に向け、多角的な視点からなされる分析を統合することにより妥当性を検証し且つ実践からの意向を反映した実用性の高い成果を得ることが可能となる。
結論
 利用者と社会資源のインターフェースとしての役割を果たす専門職の機能を最大限に高めるために、専門職にとって、地域特性を踏まえた支援評価に関する情報の把握は、極めて有効である。専門職が、地域資源に関する知識と技術を獲得し、より有効性かつ効率性の高い訪問・通所リハビリテーションの実現が期待される。

公開日・更新日

公開日
2005-04-15
更新日
-