医師主導型治験の実施計画に関する研究

文献情報

文献番号
200401407A
報告書区分
総括
研究課題名
医師主導型治験の実施計画に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
矢崎 義雄(独立行政法人国立病院機構)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 治験推進研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
628,547,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
国立病院機構における医療及び臨床研究の実態等並びに国際共同治験の実施のための欧米主要製薬企業及び治験実施医療機関の実態の調査研究を実施することにより、医師主導型治験等の推進に資する。
研究方法
1 医療の調査等 11施設において、1ヶ月間に16歳以下(小児科)の患者に処方された入院、外来処方箋(注射薬処方箋を含む)における小児領域における適応外使用を解析する。また、149病院を対象に①病院の概要(病床数、医師数、紹介率、MSW数等)、②病院で可能な検査、治療、③神経難病に関連する研究参加状況、④神経難病患者数(入院中、新規入院、外来患者数)を調査する。さらに、EBM推進研究における各病院での患者登録および観察項目のデータ入力に関して、データの質を高めるため、ホームページを介してデータ入力を行う。
2 製薬企業等への調査
欧米の4カ国での過去2年間の医薬品の売り上げデータから、日本国内におい未発売の医薬品について情報を収集し、取得データを日本の専門の臨床医の視点で有用性を検討する。
3 医療機関等への実地調査
アメリカ、イギリス、ドイツの医療機関、製薬会社等へ国際共同治験の実施のために実地調査を行う。
4 委託調査
医薬品、治験、臨床試験に精通した調査会社に依頼してデータベース等の作成を依頼する。
結果と考察
①医療の調査等 小児における医薬品の適応外使用の実態が明らかとなった。神経・筋疾患の患者及び治療実態については、149病院中93病院が何らかの神経難病の診療を行っており、77病院、総計253名が勤務していた。治験については、神経内科が治験に参加していたのは30病院であった。EBM推進研究5課題における患者データ入力に関して、研究方法に準じたデータ入力画面をホームページ上に作成し得た。② 製薬企業等への調査 欧州で承認されているが国内では未承認医薬品は、評価対象領域として掲げた17領域において77品目確認されたが、臨床上有用性が期待できると考えられた医薬品は10品目(13%)であった。③ 医療機関等への実地調査 海外の医療機関14施設、製薬会社等9施設について、現地の診療形態、臨床研究・治験の実施手順及びデータベースの作成手順、統合集積方法の実際を調査し、国際共同治験のための問題点を討議し、同治験の可能性と実現に向けた具体的手順を検討した。④ 調査会社に委託して治験、臨床試験等のデータベースを作成した。
結論
国立病院機構における医療や臨床研究の実態が明確になり、医師主導型治験等の推進における課題が明らかとなった。また、国際共同治験を実施のための解決事項及び実施の可能が確認された。

公開日・更新日

公開日
2005-11-28
更新日
-