基礎研究成果の臨床応用推進研究の企画と評価に関する研究

文献情報

文献番号
200400242A
報告書区分
総括
研究課題名
基礎研究成果の臨床応用推進研究の企画と評価に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
長谷川 慧重((財)医療機器センター)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 基礎研究成果の臨床応用推進研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
8,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
基礎研究成果を臨床応用推進研究(トランスレーショナルリサーチ)の競争的資金制度においては、限られた研究資源を有効活用するため、優秀な研究の絞り込みに作業(事前評価)に重点をおく必要があり、それにより、事後の研究成果を著しく向上させることが期待できる。本研究は、事前評価を適切かつ効率的に行うため、欧米で実施されているピアレビュー制度について実態を調査し、我が国の現行との比較検討を行うことを目的としたものである。
研究方法
①欧米(NIHやEU)及び国内他省庁の補助金採択方式を調査し、現在までの厚生労働省方式と比較した。②我が国のトランスレーショナルリサーチの実情に併せた採択方式の最適モデルを検討した。
結果と考察
①欧米は優良で豊富なピアレビュアーを抱えており、ピアレビューによる適切な事前評価により高い研究成果を獲得することを繰り返し、先端医療分野におけるスピーディな開発促進や臨床応用を行っていることが欧米の強みと言える。②我が国の現在の事前評価委員会の体制では、評価委員に過度の負担が掛かっており、効率的・効果的な評価作業が実施されていないことが判明した。③欧米と同様のピアレビュー制度を導入し、適切かつ効果的な新たな事前評価システムを実施することが必要であると考えられる。④評価支援WGを立ち上げ、試行的にピアレビューを行った。
具体的な成果は以下のとおり。
参画するピアレビュアーとしては、当該分野の第一線で活躍する比較的若手の研究者から選出した。専門分野は公募テーマに準じ、再生医療、遺伝子治療、デバイス、ドラッグの4分野。申請書1件のピアレビューを4名のピアレビュアーで実施。ピアレビュアーには、申請者側とピアレビュアー間の利害関係の排除と申請内容の守秘の徹底を求める。実施手順は、提案された研究内容が公募テーマに合致しているかどうかを評価し、次に厚生労働科学分野における重要性、発展性、研究の独創性・新規性、研究目標の実現性・効率性、研究者の資質、施設の能力を専門的観点からそれぞれ10点満点(合計50点満点)の評点とコメントを作成。4名のピアレビュアーの評点結果の平均点とコメントを整理した評価支援資料を厚生労働省へ提出。
結論
事前評価を適切かつ効率的に行う最適モデルの構築のための検討を行った。

公開日・更新日

公開日
2005-06-02
更新日
-