文献情報
文献番号
200400186A
報告書区分
総括
研究課題名
テーラーメイド医療用全自動DNAチップ診断機器の開発
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
源間 信弘(東芝 研究開発センター 事業開発室)
研究分担者(所属機関)
- 東 純一(大阪大学大学院薬学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 萌芽的先端医療技術推進研究【ナノメディシン分野】
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
54,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
最近、医薬品の有効性や副作用発現の個体差を予測するために、薬物代謝酵素や薬物標的分子の遺伝子多型の判定や、特定の遺伝子発現量の変動解析に関するデータが蓄積されつつあり、これらの情報を利用したテーラーメイド医療に対する期待が高まって来ている。しかしながら、一方では遺伝子を解析する機器は非常に高価で尚且つ操作に専門性が必要なため、一般の医療現場で使うにはハードルが高いなど、テーラーメイド医療を支えるハード面での対応は必ずしも充分とは言えない。そこで本研究は、テーラーメイド医療の実践を加速するために、迅速、安価、高信頼性のDNAチップおよび全自動DNAチップ診断機器を開発することを目的とする。
研究方法
(1)全自動DNAチップ診断機器の開発
主任研究者らがこれまで検証してきた電流検出型DNAチップと全自動DNA検査プロセスを基に、全自動DNAチップ診断機器の開発を行う。
(2)薬物動態予測用DNAチップの開発
代表的な薬物代謝酵素NAT2、CYP2C19、CYP2D6の遺伝子多型を解析するための電流検出型DNAチップを開発し、その実用性を臨床検体を使い評価する。
主任研究者らがこれまで検証してきた電流検出型DNAチップと全自動DNA検査プロセスを基に、全自動DNAチップ診断機器の開発を行う。
(2)薬物動態予測用DNAチップの開発
代表的な薬物代謝酵素NAT2、CYP2C19、CYP2D6の遺伝子多型を解析するための電流検出型DNAチップを開発し、その実用性を臨床検体を使い評価する。
結果と考察
(1)全自動DNAチップ診断機器の開発
完全密閉型カセットを基本構成とする、全自動DNAチップ診断機器の主要機構の試作および機能検証を中心に検討した。また、密閉型カセット内での試薬の保存方法にも目処をつけることができた。更に、チップ上に形成された電極の保護膜材質および構造を変更することで検出の安定性を向上することができた。
(2)薬物動態予測用DNAチップの開発
NAT2、CYP2C19解析チップとしては、それぞれ3箇所と2箇所の一塩基多型(SNP)、CYP2D6解析チップとしては、4箇所のSNPsと遺伝子の欠損を同時に検出できる電流検出型DNAチップを作製した。3種類のDNAチップの実用性を臨床検体を使って評価した結果、全て従来法による解析結果と一致していた。
完全密閉型カセットを基本構成とする、全自動DNAチップ診断機器の主要機構の試作および機能検証を中心に検討した。また、密閉型カセット内での試薬の保存方法にも目処をつけることができた。更に、チップ上に形成された電極の保護膜材質および構造を変更することで検出の安定性を向上することができた。
(2)薬物動態予測用DNAチップの開発
NAT2、CYP2C19解析チップとしては、それぞれ3箇所と2箇所の一塩基多型(SNP)、CYP2D6解析チップとしては、4箇所のSNPsと遺伝子の欠損を同時に検出できる電流検出型DNAチップを作製した。3種類のDNAチップの実用性を臨床検体を使って評価した結果、全て従来法による解析結果と一致していた。
結論
・全自動DNAチップ診断機器の開発では機能検証が終了し、最終的な装置仕様を決定することができた。
・薬物動態予測用DNAチップの開発では、臨床検体を使った評価で実用性を検証することができた。従来CYP2D6の遺伝子欠損は検出が難しいとされていたが、今回DNAチップで簡便に解析できるようになった意義は大きい。
・薬物動態予測用DNAチップの開発では、臨床検体を使った評価で実用性を検証することができた。従来CYP2D6の遺伝子欠損は検出が難しいとされていたが、今回DNAチップで簡便に解析できるようになった意義は大きい。
公開日・更新日
公開日
2005-04-13
更新日
-