文献情報
文献番号
                      200400181A
                  報告書区分
                      総括
                  研究課題名
                      標的ペプチド付加型感温性ナノミセル及び高周波焦点照射による局所DDSの開発
                  研究課題名(英字)
                      -
                  課題番号
                      -
                  研究年度
                      平成16(2004)年度
                  研究代表者(所属機関)
                      石坂 幸人(国立国際医療センター(難治性疾患研究部))
                  研究分担者(所属機関)
                      - 長谷川正勝(名糖産業名古屋研究所)
 - 河野健司(大阪府立大学工学部)
 - 湯尾 明(国立国際医療センター)
 - 畠 清彦(癌研究会)
 - 山下克美(金沢大学薬学部)
 
研究区分
                      厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 萌芽的先端医療技術推進研究【ナノメディシン分野】
                  研究開始年度
                      平成16(2004)年度
                  研究終了予定年度
                      平成18(2006)年度
                  研究費
                      53,974,000円
                  研究者交替、所属機関変更
                      -
                  研究報告書(概要版)
研究目的
            本研究では,標的ペプチドを磁性体に結合させ、標的細胞をMRIで画像化する一方、磁場を照射する事により磁性体からの加温誘導を促し、同じく標的ペプチドを結合させた感温性ミセルを融解させることにより、ミセル内に包埋された薬剤を局所で放出させることを目指している。本年度は,ペプチド付加型磁性体ナノ粒子を用いて標的細胞をMRIにより画像化することを試みる一方、分担研究者により42-45度で融解する感温性ミセルの開発を進めた。
      研究方法
            a.磁性体結合型ペプチドの標的分子への結合
神経芽細胞腫で高率に発現を認めるレセプター型チロシンキナーゼRETに結合するペプチド(RBP-1)を磁性体に結合させ、RETに対する結合性を検定した。またRBP-1の標的分子であるRET遺伝子をHeLa細胞に発現させ、高発現細胞を樹立し、その膜画分を調整して、ビアコアセンサーチップに結合させ、磁性体結合型ペプチドの結合性を解析した。
b. RET発現細胞のMRIによる検出
培養系に磁性体付加型ペプチドを作用させリンスした後に、アクリルアミド内に包埋し、MRIによる画像化を試みた。
c. 感温性リポゾームの作成
脂質膜へのアンカー部位をもつ感温性高分子を用いて100nm前後のリポソームを作製した。このリポソーム分散液にアドリアマイシンを加え、インキュベートすることでADR内封共重合体修飾リポソームを調製した。
      神経芽細胞腫で高率に発現を認めるレセプター型チロシンキナーゼRETに結合するペプチド(RBP-1)を磁性体に結合させ、RETに対する結合性を検定した。またRBP-1の標的分子であるRET遺伝子をHeLa細胞に発現させ、高発現細胞を樹立し、その膜画分を調整して、ビアコアセンサーチップに結合させ、磁性体結合型ペプチドの結合性を解析した。
b. RET発現細胞のMRIによる検出
培養系に磁性体付加型ペプチドを作用させリンスした後に、アクリルアミド内に包埋し、MRIによる画像化を試みた。
c. 感温性リポゾームの作成
脂質膜へのアンカー部位をもつ感温性高分子を用いて100nm前後のリポソームを作製した。このリポソーム分散液にアドリアマイシンを加え、インキュベートすることでADR内封共重合体修飾リポソームを調製した。
結果と考察
            a. 磁性体結合型ペプチドの標的細胞への結合
a. 磁性体1分子に対して10個前後のペプチドが付加された化合物を用いてRETに対する結合性を検定したところ、結合性が確認された。さらにIn vitroでペプチド結合型磁性体ナノミセルをRET発現細胞に作用させ、その後調整した細胞をMRI解析を行ったところ、RET依存的にMRIによるシグナルが得られた。
b. 感温性リポゾームの性状
リポソームに複合化した共重合体はリポソーム膜上で、39.6℃において親水性から疎水性に変化することが熱分析によってわかった。pH勾配法によって感温性リポソームへのアドリアマイシンの封入を行ったところ、効率よくアドリアマイシンがリポソーム内部に封入できることがわかった。
      a. 磁性体1分子に対して10個前後のペプチドが付加された化合物を用いてRETに対する結合性を検定したところ、結合性が確認された。さらにIn vitroでペプチド結合型磁性体ナノミセルをRET発現細胞に作用させ、その後調整した細胞をMRI解析を行ったところ、RET依存的にMRIによるシグナルが得られた。
b. 感温性リポゾームの性状
リポソームに複合化した共重合体はリポソーム膜上で、39.6℃において親水性から疎水性に変化することが熱分析によってわかった。pH勾配法によって感温性リポソームへのアドリアマイシンの封入を行ったところ、効率よくアドリアマイシンがリポソーム内部に封入できることがわかった。
結論
            ペプチド付加型磁性体ナノミセルを用いて標的細胞を画像化することが可能になった。次年度では標的細胞選択的に加温誘導するためのシステムの構築を行う。
      公開日・更新日
公開日
          2005-05-11
        更新日
          -