疾患関連たんぱく質解析研究

文献情報

文献番号
200400180A
報告書区分
総括
研究課題名
疾患関連たんぱく質解析研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
長尾 拓(国立医薬品食品衛生研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 早川堯夫(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 堤 康央(国立医薬品食品衛生研究所 大阪支所)
  • 友池仁暢(国立循環器病センター)
  • 寒川賢治(国立循環器病センター)
  • 南野直人(国立循環器病センター)
  • 高坂新一(国立精神・神経センター神経研究所)
  • 鏑木康志(国際医療センター研究所)
  • 秦 順一(国立成育医療センター)
  • 太田壽城(国立療養所中部病院長寿医療研究センター)
  • 佐古田三郎(大阪大学大学院医学系研究科)
  • 高尾敏文(大阪大学蛋白質研究所)
  • 今岡真義(大阪府立成人病センター)
  • 金子 勲(ヒューマンサイエンス振興財団)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 疾患関連たんぱく質解析研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
546,658,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
国民に有効で安全な新規医薬品を速やかに提供し、医療に貢献するという観点から、高血圧、糖尿病、がん、痴呆、自己免疫アレルギー性疾患等を対象として、新薬開発に必要な疾患関連たんぱく質の同定とその機能解析、データベース化を行う基盤研究、さらには疾患関連たんぱく質群の中から医薬シーズ・創薬ターゲット・疾患マーカーなどを絞り込み、これらを有効活用していくための基盤研究を産学官連携により推し進めるものである。
研究方法
国立医薬品食品衛生研究所、国立高度専門医療センター等医療機関及び製薬企業等からなる共同研究体制を構築し、各医療機関・研究所の分担研究者は、ヒト由来の生体試料の処理について、臓器別、対象疾患別に、疾患関連たんぱく質の解析のための分離・抽出・精製等の前処理法及び、リン酸化や糖鎖修飾等のたんぱく質の翻訳後修飾の解析を行うとともに、解析した疾患関連たんぱく質の機能解析法やその有効活用のための研究基盤について検討する。また、プロテオームファクトリー施設においては、各研究者と密接な連携をとりながら患者サンプルの提供からサンプル処理、解析、データ処理等までの一貫した体制を構築し、多数の質量分析機器等により大規模かつ集中的に疾患関連たんぱく質の解析を進める。
結果と考察
本年度の疾患関連たんぱく質解析研究事業では、国立高度専門医療センター等医療機関などから提供される各種ヒト疾患サンプルのプロテオーム解析・グライコプロテオーム解析に関して、質量分析法による大規模かつ高速解析するための基礎的検討を行うともに、見出されたたんぱく質の有効活用技術の開発に関する検討を行い、有用な知見を得ると共に、その基盤技術を確立した。また、ヒト疾患患者試料の取扱いに関して倫理的手続きを行い、各種試料の採取および保存体制を整え、我が国の主要疾患に対する疾患プロテオミクス研究を推進するために必要不可欠な基礎的知見・情報の集積を図ると共に、ソフト面とハード面からその研究基盤を整備し得た。次年度以降、本格的にヒト疾患組織を用い、疾患関連たんぱく質の探索と同定を推進する予定である。
結論
我が国の主要疾患に対する疾患プロテオミクス研究を推進するために必要不可欠な倫理面、技術面での諸問題を解決し、また疾患関連たんぱく質に関する基礎的知見・情報の集積を図るなど、当初目的を達した。

公開日・更新日

公開日
2005-05-11
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-03
更新日
-