医療機関における医療機器の安全かつ適正な操作および保守方法に関する研究

文献情報

文献番号
200400030A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機関における医療機器の安全かつ適正な操作および保守方法に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
渡辺 敏((財)医療機器センター〔北里大学〕)
研究分担者(所属機関)
  • 小野 哲章(神奈川県立保健福祉大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
6,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
研究では、医療機関での医療機器の操作および保守の現状および問題点を調査し、本調査により判明した我が国の現状をもとに、医療機器の適正な操作と保守を我が国で普及させるために行わなければならない点について提言を作成することを目的としている。
研究方法
臨床工学・看護等の専門家からなる研究班を組織し、医療機器の操作・保守に関する実情調査等を行った。
結果と考察
調査は、100床以上の病院2,805施設を対象とし、回収件数は970件(回収率は34.6%)であった。機器の操作を学ぶ情報源の種類は、文書冊子の情報源を利用している病院が圧倒的に多く、その入手先としては、メーカ作成のものがすべての機種で一番多いことが判明した。現在使用中の情報源の満足度は、すべての機種において現在の情報源の満足度は1割程度であった。定期点検の実施は、人工呼吸器、血液透析装置と人工心肺装置では9割前後、除細動器と輸液ポンプでは7.5割以上、心電図モニタと電気メスでは約5割が実施していると回答した。定期点検の実施は、多くの機種が外部委託により行われていることが明らかとなった。定期点検用のマニュアルやチェックリストの有無については、人工呼吸器で8割、血液透析装置及び輸液ポンプで7割であったが、人工心肺装置、心電図モニタ、除細動器、電気メスはそれ以下であった。また、定期点検用のマニュアルやチェックリストは、自家製が多く、次いでメーカ作成のものであった。それらの形態は、文書形態のものが圧倒的に多いことが判明した。定期点検用のマニュアルやチェックリストの評価に関する質問に対し、満足と回答したのは1割程度であった。今後の保守点検の在り方については、ほとんどの医療機関が、点検マニュアルにより院内専門家で行うことを希望していた。上記調査より判明した我が国の現状をもとに、医療機器の適正な操作と保守を我が国で普及させるために行わなければならない点について提言を作成した。
結論
本研究では、わが国の医療機関における医療機器の操作と保守の実態を詳細に把握した。さらに、本調査により判明した我が国の現状をもとに、医療機器の適正な操作と保守を我が国で普及させるために行わなければならない点について提言を作成した。

公開日・更新日

公開日
2005-05-11
更新日
-