国内外諸領域における他領域ADR制度などに関する研究

文献情報

文献番号
200400021A
報告書区分
総括
研究課題名
国内外諸領域における他領域ADR制度などに関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
高橋 榮明(新潟医療福祉大学)
研究分担者(所属機関)
  • 藤澤 由和(新潟医療福祉大学 社会福祉学部)
  • 山手 茂(新潟医療福祉大学 社会福祉学部)
  • 淡路 剛久(立教大学大学院 法務研究科)
  • 西野 喜一(新潟大学大学院 実務法学研究科)
  • パトリシア クズラー(University of Washington)
  • 児玉 安司(三宅坂総合法律事務所)
  • 岩田 太(上智大学 法学部)
  • 平野 哲郎(龍谷大学 法学部)
  • 新野 由子(千葉大学看護学部附属看護実践研究指導センター看護管理研究部)
  • 山口 斉昭(日本大学 商学部)
  • 佐藤 雄一郎(横浜市立大学 医学部)
  • 宮本 敦史(大阪大学大学院医学系研究科 病態制御外科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 他領域、他産業における被害者救済の様々な制度、方策を検討することにより、医療分野において考えられうる裁判外の関係者における紛争処理や、被害者救済の形態を検討することを目的とする。
研究方法
 本研究では、既存の裁判外紛争処理制度(以下、既存ADR)や各領域の現状について可及的速やかに調査する必要があるとの認識のもと、一貫した枠組みで実証的な調査を実施した。
結果と考察
 既存ADR組織・機関の実態に関する極めて網羅的かつ詳細な知見が得られた。まず、本調査終了時点においては、117の組織・機関を把握することができ、かつこれらに関して具体的な運営実態が把握された。さらに、一貫した調査分析の枠組みを用いて各ADR組織・機関の分析を行ったことにより、各領域のADR組織・機関の特徴及び共通点の多くの点が明確となったといえる。だが調査対象となったADR組織・機関によっては公表している情報量に格差が生じていることが明らかとなり、その運営実態が不明瞭な機関が存在することも明らかとなった。さらに、これらの知見に基づいて、医療事故・医療紛争に関わる当事者が固有に係る紛争解決ニーズなどをADRという制度体系でどこまで、どのように汲み取ることができるのか、その範囲を具体的に提示することができた。個別の領域に関しての詳細は、論点としては多くの領域や産業分野においては、裁判以外の紛争処理体制が存在していることが判明した。
結論
 本調査より、さまざまな領域および産業分野において注目すべきADR組織・機関が存在することが判明したが、それと同時に、これら注目に値するADR組織・機関が属する領域もしくは産業は、その独自性を保持しており、この独自性との兼ね合いのなかで、それぞれのADR組織・機構が機能していることが明らかとなった。つまり、個々のADR組織・機関はそれ単独で存在しうるわけではなく、それらが位置する産業構造や制度との複雑な関連性の中でその役割や機能が規定されており、こうした点を十分に検討して初めて、医療分野におけるADRの有効性に関する議論が可能となることが判明した。また、他の領域におけるADR制度とその活動の検討を通して、非常に多くの領域において被害者救済の公正性および迅速性と視点が一定程度通念化しており、医療分野においてもさまざまな制約があるにせよ、何らかの被害者救済制度のためのスキームが求められるといえる。

公開日・更新日

公開日
2005-05-12
更新日
-