文献情報
文献番号
200400005A
報告書区分
総括
研究課題名
精神障害者の地域生活支援の在り方に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
高橋 清久(国立精神・神経センター)
研究分担者(所属機関)
- 伊藤 順一郎(国立精神・神経センター精神保健研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
6,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
「精神障害者の地域生活支援の在り方に関する検討会」において具体的課題としてあがったケアマネジメント体制について今後のあり方を明確化し、特に市町村むけの精神障害者ケアガイドラインの作成を行うこと。
研究方法
各職能団体を網羅し、すでにアクティブな実践をしている人々を中心に研究班を組織。まず現状を把握する目的で4ヶ所の実践のヒアリングを実施。ワーキンググループを組織しケアガイドラインの原案を作成。厚生労働省障害保健福祉部企画課、精神保健福祉課の方々とも障害者自立支援法をめぐって意見交換。以上の議論をもとに「市町村における精神障害者ケアガイドライン(案)」を作成した。
結果と考察
ケアガイドライン(案)の特徴は、以下のとおり。
①平成17年度予定の精神保健福祉法の改正、障害者自立生活支援法の成立をにらみ、市町村で展開される精神障害者に対するケアマネジメントの実施指針となることを目的。
②ケアマネジメントのシステムつくり、維持のための市町村の役割を積極的に打ち出し、行政がマネジメントの責任を持つ「ケアガイドライン」とすることを基調に。
③読者対象は第一に市町村においてケアマネジメントの制度運用に関わる職員、第二にケアマネジメント業務の従事者。
④第一章は「精神障害者ケアマネジメントの概要」。ケアマネジメントとはなにか、対象となる精神障害者の状態はどのようなものか、基本的な過程、地域資源の考え方など。第二章は「市町村で精神障害者ケアマネジメントを行うためのシステムづくり」。最初のステップとして担当部署ですべきこと、市町村でケアマネジメントを実施するための基盤整備、実施のために市町村に必要なシステムの構造とその機能、機能評価や重度の障害者へのケアマネジメントなどシステム運用の充実の方法、が内容。
⑤精神障害に特有の「不安定性を伴う障害」に注目し、その障害にあわせたケアマネジメントのためになすべきことを明確に。適切な薬物療法の維持は重要な資源であると位置づけ、医療機関との関係が重要であることについて言及。また、ケアマネジャーの継続的な相談などの直接サービスが必要なこと、「不安定性をともなう障害」に即応できるようモニタリングを継続することが必要であることにも言及。
①平成17年度予定の精神保健福祉法の改正、障害者自立生活支援法の成立をにらみ、市町村で展開される精神障害者に対するケアマネジメントの実施指針となることを目的。
②ケアマネジメントのシステムつくり、維持のための市町村の役割を積極的に打ち出し、行政がマネジメントの責任を持つ「ケアガイドライン」とすることを基調に。
③読者対象は第一に市町村においてケアマネジメントの制度運用に関わる職員、第二にケアマネジメント業務の従事者。
④第一章は「精神障害者ケアマネジメントの概要」。ケアマネジメントとはなにか、対象となる精神障害者の状態はどのようなものか、基本的な過程、地域資源の考え方など。第二章は「市町村で精神障害者ケアマネジメントを行うためのシステムづくり」。最初のステップとして担当部署ですべきこと、市町村でケアマネジメントを実施するための基盤整備、実施のために市町村に必要なシステムの構造とその機能、機能評価や重度の障害者へのケアマネジメントなどシステム運用の充実の方法、が内容。
⑤精神障害に特有の「不安定性を伴う障害」に注目し、その障害にあわせたケアマネジメントのためになすべきことを明確に。適切な薬物療法の維持は重要な資源であると位置づけ、医療機関との関係が重要であることについて言及。また、ケアマネジャーの継続的な相談などの直接サービスが必要なこと、「不安定性をともなう障害」に即応できるようモニタリングを継続することが必要であることにも言及。
結論
本研究成果は、(1)日本の精神保健福祉分野におけるケアマネジメント・システムの定着とより機能的なあり方にむけての一つの提起となり、(2)障害保健福祉圏域や都道府県の役割について明確するための一助や、また(2)三障害合同のケアガイドラインの方向性を検討するうえのたたき台としても活用、貢献できるものと考える。
公開日・更新日
公開日
2005-04-28
更新日
-