文献情報
文献番号
200400171A
報告書区分
総括
研究課題名
国際的な感染症流行等の発生動向の監視システムのあり方、非政府機関とのネットワークのあり方、国際機関との連携や情報共有システムのあり方に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
岡崎 勲(東海大学医学部)
研究分担者(所属機関)
- 渡辺 哲(東海大学医学部)
- 木ノ上 高章(東海大学医学部)
- 古屋 博行(東海大学医学部)
- 渡辺 良久(システム総合開発研究所所長(東海大学医学部基盤診療学系客員講師))
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 国際健康危機管理ネットワーク強化研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
「国際機関、各国政府機関、非政府機関等との連携や情報共有のあり方を研 究するとともに、発展途上国における国民の保健医療需要構造の把握・将来予測の手 法を導入することにより、わが国の将来の発展途上国からの人口流入による保健医療 需要変化シミュレーションの基礎資料とするとともに、発展途上国における適切な保 健医療計画の策定、保健医療システムの再構築・施策評価を推進する」ことを企図する。
研究方法
1)国際機関、各国政府機関、非政府機関等との連携・情報共有システムの あり方に関する研究 WHO-WPRO等の国際機関、各国の政府機関等へ訪問し連携のあり方について協議する。また、非政府機関とのネットワークに関しては、日本国内の調査およびタイ、ラオスにおいてカウンターパートとなりうる団体を調査し、検討する。アジアの国々にメールサーベイを行う。2)感染症流行等の発生動向監視システム・保健医療需要予測システムに関する研究 「21世紀保健指導者養成コース」修了生の多いラオスにおいて国、ボリカムサイ県を訪問し、ラオス版プログラムに向けてパイロット地区の選定を行う。
結果と考察
1)①次年度アウトリーチとしての一般市民向け講演を尾身事務局長に依頼した。タイ保健省およびラオス疫学研究所を訪れ資料を収集した。②日本国内のNPO,NGO団体にアンケート調査を行った。全質問に回答した200通強の約2割が海外活動をしており、マラリアやデング熱に罹患の経験があった。健康情報入手方法については、NGO等の情報ネットワークについては7割以上が充実した情報を期待しており、WHOが立ち上げたアウトブレーク対策網に対して充実した情報提供様式の検討が同時に必要と思われる。③「21世紀保健指導者養成コース」修了生連絡網を通じての訪問およびe-mailサーベイラオス国はNGO数も少ないが、タイ国においては、HIV/AIDSに関連する団体のリストを作成した。インド、フィリピンからNGO情報を入手できた。2)①タイでのICD-10の情報を入手。ラオス国立公衆衛生院・ボリカムサイ県スタッフから保健医療統計を入手し、現地パイロットスタディー用プログラムの開発を行った。1)③2)に共通に、地方、住民レベルでの健康意識の高揚と保健医療スタッフの人材育成および情報の安定したルートの確保が肝要である。
結論
NGO間および公的団体との双方向の充実した情報網の必要性、発展途上国における、地方の保健医療スタッフおよび住民レベルでの意識の高揚・人材育成、国内の連絡網の確保等の問題点が浮き彫りにされた。
公開日・更新日
公開日
2005-06-10
更新日
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