主な医療行為に対するクリティカルパスの臨床評価指標及び経営管理指標を用いた評価方法の開発と医療機関経営に与える影響に関する研究

文献情報

文献番号
200400158A
報告書区分
総括
研究課題名
主な医療行為に対するクリティカルパスの臨床評価指標及び経営管理指標を用いた評価方法の開発と医療機関経営に与える影響に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
向原 茂明(長崎県立島原病院 内科)
研究分担者(所属機関)
  • 長谷川敏彦(国立保健医療科学院 部長)
  • 武藤正樹(国立長野病院副院長)
  • 青木誠(国立東京医療センター副院長)
  • 野村一俊(国立熊本医療センター 診療部長)
  • 井口厚司(国立九州医療センター泌尿器科医長)
  • 羽金和彦(国立栃木病院診療部長)
  • 本多正幸(国立長崎大学医学部医療情報部教授)
  • 松本武浩(国立長崎医療センター研究センター医療情報室長)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学推進研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
6,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
①主要疾患に対するパスの選定、②臨床評価指標及び経営管理指標の確立、③パスの医療及び経営の両方の観点からの指標による定量的評価方法を開発する。
研究方法
クリティカルパスは、広く使用されるようになったが、その作成は施設ごとのため、パスの標準化や効果測定方法が確立されていない。この主な要因は、臨床評価指標や病院会計準則が共通基盤の上に確立されていないためであり、これを早期に確立・開発することは我が国医療の質的・経済的向上から、必要不可欠と考えられる。そこで、今年度は、研究班施設において広く使用されている定型的なパスを選定し、共通する臨床指標の確定を行い、試行的にパスの実施、評価を行う。さらに、17年度は、実施施設を増やし、評価の精度を高める。また、長谷川敏彦班の「臨床指標を用いた医療の質向上に関する国際共同研究」と連携し、本研究班がパスを中心とした、個から病院全体の評価へ向かう手法と、長谷川班の病院全体からの評価をリンクさせ、その相関の有無を明らかにしていく。
結果と考察
クリティカルパスを用いた、臨床評価指標と経営指標を開発し、ベンチマーキングの手法で、比較検討することが重要である。
 そのためには、長谷川氏や武藤氏が述べているように、諸外国でのデータ収集法も参考にしながら、より客観性の高い臨床評価指標を開発すべきである.また、近年、EBMに基づく、診療ガイドラインも数多く発表されている、現状から本多氏の強調する科学的根拠に基づくクリティカルパスの作成、運用が重要である。
 他の研究者が、行ったパイロット的な検証から、比較的多くの施設で行われている診療行為に対して、信頼できる臨床評価指標を開発していく事を目指す。

結論
E.結論
 クリティカルパスを用いた、臨床評価指標及び経営管理指標の開発は、クリティカルパスそのものの施設間格差が大きく、評価の障害となっている。そこで、標準化を図り、客観的信頼できる臨床評価指標の開発が重要である。

公開日・更新日

公開日
2005-06-21
更新日
-