文献情報
文献番号
200300367A
報告書区分
総括
研究課題名
脳動脈瘤の責任遺伝子同定と出血前診断への臨床応用
課題番号
-
研究年度
平成15(2003)年度
研究代表者(所属機関)
井ノ上 逸朗(東京大学医科学研究所)
研究分担者(所属機関)
- 糟谷 英俊(東京女子医大)
- 佐藤 敬(弘前大学)
- 中島 敏晶(東京大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 総合的プロジェクト研究分野 ヒトゲノム・再生医療等研究(ヒトゲノム・遺伝子治療・生命倫理分野)
研究開始年度
平成13(2001)年度
研究終了予定年度
平成15(2003)年度
研究費
46,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
脳動脈瘤の破裂により重篤なくも膜下出血を引き起こす。脳動脈瘤は頻度の高い疾患であり、かつ遺伝背景が比較的強い。脳動脈瘤成因解明のためには責任遺伝子の同定が重要であり、疾患機序の解明、ひいては新たな治療法の開発に結びつくと予想される。
研究方法
104対の脳動脈瘤罹患同胞対でゲノム全域連鎖解析法をおこなった。本研究において眞の遺伝子マッピングのために精度の高い解析がおこなえるPermutation法を開発した。連鎖領域において、188SNPを用いたアソシエーション・スタディをおこなう。脳動脈瘤患者250例、非脳動脈瘤患者(CT, MRI検査で脳動脈瘤の存在を否定できたグループ)200例、を収集しており、SNPAlyzeを用い連鎖不平衡解析をおこなう。本研究は東京女子医大の倫理委員会承認を得ている。
結果と考察
脳動脈瘤のゲノムスキャン解析でもっとも強い連鎖を得た7番染色体(最大ロッド3.22)からのポジショナルクローニングを目指した。連鎖領域の188のSNP解析によりエラスチン遺伝子内SNPで有意差を得ている。またエラスチン遺伝子は特異的なスプライシングを示し、病態との関連が示唆された。
結論
7q11-21の連鎖領域からのポジショナルクローニングを試みているところである。4.8Mb領域、188箇所のSNPで連鎖不平衡解析をおこない、エラスチン遺伝子の関与をアソシエーション・スタディ、Permutation解析で明らかにできた。
公開日・更新日
公開日
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更新日
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