免疫・アレルギー等研究に係る企画及び評価に関する研究

文献情報

文献番号
200200827A
報告書区分
総括
研究課題名
免疫・アレルギー等研究に係る企画及び評価に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成14(2002)年度
研究代表者(所属機関)
秋山 一男(国立相模原病院)
研究分担者(所属機関)
  • 谷口正実(国立相模原病院)
  • 當間重人(国立相模原病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 先端的厚生科学研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
研究開始年度
平成12(2000)年度
研究終了予定年度
平成14(2002)年度
研究費
21,250,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
免疫・アレルギー疾患研究の分野において諸外国に比肩しうる研究を実施するためには、適切な課題の設定、最適な研究者の選考、公正な研究費の配分が必要であり、さらに厳密な研究成果の評価が必要不可欠である。そのためにも免疫・アレルギー研究の専門家からなる評価委員会において適正かつ厳正な評価を行う必要がある。さらに、厚生労働科学研究において国民の税金による政府資金が的確に執行されている状況を一般国民に理解しやすい方法で情報公開すべくカラーパンフレット作成やインターネット活用による情報公開を試みることは、本研究事業が、国民に広く理解され受け入れられ支持されるためにも重要である。このような国民の要求に答えるために、本研究班は的確な評価小委員の選定を行い、厳正な評価を依頼し事前評価委員会での審議に付すとともに、厳正な中間事後評価を実施すべく紙面評価・口頭発表評価を中間事後評価委員会にお願いすべく適切な事務局業務を果たすことを目的とする。
研究方法
本研究班は平成14年度厚生労働科学研究補助金「免疫アレルギー疾患予防・治療研究」事業の研究課題の企画・評価等を事務局として新規課題の採択に関しては、免疫・アレルギーの専門家による事前評価委員会の指導のもと、研究協力者としてアレルギー臨床部門4名、リウマチ臨床部門4名、基礎免疫部門2名の合計10名の専門家評価小委員及び行政職評価小委員4名を委嘱し評価小委員会を構成し、平成14年度新規課題に関する一次評価実施体制を整えた。本年度は新規課題募集が平成14年5月10日に締め切られた。本年度新規課題としては、アレルギー疾患関連として、①アレルギー疾患の的確な診断のための、診断基準、簡便な診断法、鑑別診断法の策定に関する研究(14210101)、②重篤なアレルギー疾患の治療及び医療供給体制に関する研究(14210201)、③アレルギー疾患における臓器特異的過敏性の発現機序の解明の研究(14210301)、④アレルギー疾患の治療法及び診断、治療のためのアレルゲンの精製に関する研究(14210401)、⑤アレルギー疾患の疫学、年齢層別の疾患特異性に関する研究(14210501)、⑥アレルギー疾患に影響を与える要因とその解析に関する研究(14210601)、リウマチ疾患関連として、①慢性関節リウマチの疫学、患者の受療動態に関する研究(14210701)、②慢性関節リウマチの既存の治療法再検の研究(14210801)、③慢性関節リウマチの先端的治療法に関する研究(14210901)、④慢性関節リウマチの生活機能維持・再建に関する研究(14211001)、免疫疾患関連として、①生体の免疫シグナル異常と病態解明に関する研究(14211101)、②難治性免疫疾患の診断と治療法の研究(13211201)、③免疫疾患の合併症とその治療法に関する研究(14211301)、④免疫疾患に対する免疫抑制療法等先端的新規治療法に関する研究(14211401)の合計14課題が公募された。これら公募課題に対して合計64題の応募があり、評価小委員による1次評価が行われ、その結果を事前評価委員会へ上申した。事前評価委員会での審議の結果、アレルギー疾患関連では、①0題、②0題、③4題、④3題、⑤0題、⑥2題、リウマチ疾患関連では、①2題、②1題、③1題、④2題、免疫疾患関連では、①1題、②1題、③1題、④1題、の合計19題が平成14年度新規課題として採択された。これら新規課題を併せて平成14年度に実施された研究課題は、新規課題19題、継続課題15題の合計34課題で、平成14年度の中間事後評価は、平成15年2月12-15日の3日間にわたり研究報告会及び評価委員会により実施された。さらに本研究推進事業として日本予防医学協会主催によるリウマチ・アレルギ
ーシンポジウムが3月9日(アレルギー関連)、3月29日(リウマチ関連)医療関係者及び公開市民講座として開催された。また、各研究課題についての平成14年度の研究報告をまとめ、平成14年度免疫アレルギー疾患予防・治療研究事業研究報告書を刊行する(平成15年5月刊行予定)。さらに昨年度と同様平成14年度に3年間の研究を終えた課題5課題について、3年間の成果を一般国民に向けて情報発信すべくカラーパンフレットを作成する予定である。
結果と考察
免疫・アレルギー疾患研究の分野において諸外国に比肩しうる研究を実施するためには、適切な課題の設定、最適な研究者の選考、公正な研究費の配分が必要であり、さらに厳密な研究成果の評価が必要不可欠である。そのためにも免疫・アレルギー研究の専門家からなる評価委員会において適正かつ厳正な評価を行う必要がある。平成14年度実施34研究課題について、本年度も昨年度と同様、中間事後評価会議を報告会開催時に開催することで、書面評価とともに口頭発表に対する評価を重視したことにより、これまで以上に適正かつ厳正な評価が実施された。しかしながら、年々実施研究課題数が増加していることから、本年度は研究報告会が3日にわたり、また報告会用抄録も以前に比べると非常に大冊となってきている。年度末の報告書作成に当たり、3分冊にせざるを得なかった報告書がさらに大冊となる可能性が必至であり、研究報告会の開催形態や報告書の作成等についてリウマチ部門とアレルギー部門の分離等再考すべき時期にきていると思われる。国費の有効活用、成果の国民への適切な還元を常に考慮しつつ今後とも免疫・アレルギー研究分野において我が国の研究が国際的に高い評価を得るように研究評価体制の整備を図っていかねばならない。
さらに、厚生労働科学研究において国民の税金による政府資金が的確に執行されている状況を一般国民に理解しやすい方法で情報公開すべくカラーパンフレット作成やインターネット活用による情報公開を試みることは、本研究事業が、国民に広く理解され受け入れられ支持されるためにも重要である。
結論
本年度厚生科学研究感覚器障害および免疫・アレルギー等研究事業免疫・アレルギー部門において実施された研究課題は、平成12年度からの継続課題5課題(アレルギー部門5課題)、平成13年度からの継続課題10課題(アレルギー部門7課題、リウマチ部門3課題)、平成14年度からの新規課題19課題、及び指定課題としての本課題の合計35課題であった。平成15年2月12~14日に研究報告会及び中間事後評価委員会を開催し、各課題毎の書面・口頭発表報告を受け、平成14年度研究の中間事後評価を実施した。

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研究報告書(紙媒体)

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