福祉行政の政策評価指標に関する研究(総括研究報告書)

文献情報

文献番号
200200004A
報告書区分
総括
研究課題名
福祉行政の政策評価指標に関する研究(総括研究報告書)
課題番号
-
研究年度
平成14(2002)年度
研究代表者(所属機関)
野口 尚(日本社会事業大学)
研究分担者(所属機関)
  • 後藤 隆(日本社会事業大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学推進研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
-
研究費
2,300,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
全国比較可能な福祉行政分野における政策評価指標の設定を試みること。
研究方法
地方自治体に対するアンケート調査等により、地方自治体における福祉行政の政策評価や統計資料の現状把握に努めつつ、政策評価指標設定の共通条件を考察した。次に、福祉行政を、大きく、高齢者、障害者、児童、地域福祉の各分野に分け、それぞれの分野ごとに、その政策目的やそのために実施されている施策、自治体における指標設定の例を整理し、以上を踏まえ、具体的な指標を設定するとともに、可能な範囲で自治体における検証も試みた。具体的な福祉分野ごとの指標設定の検討は、研究協力者が中心となって進めた(井上 誠一(北海道保健福祉部高齢者保健福祉課長)が高齢福祉、黒田 秀郎(宮城県保健福祉部障害福祉課長)が障害福祉、海野耕太郎(岡山市保健福祉局福祉部長)が児童家庭、城 克文(三重県健康福祉部健康づくりチーム マネージャー)が地域福祉、稲川 武宣(広島市社会局社会企画課長)が統計関係を担当。
結果と考察
全国比較可能な福祉行政分野における政策評価指標を具体的に提案するとともに若干の課題提起も行ったが、検証については不十分である。しかし、今回の試みは、地方自治体からも、全国的な指標設定を待ち望む声があったことに応えようとする取組みであり、実際にいくつかの検証自治体からはその意義が評価された。すなわち、今回の成果を基に、有効な指標の設定が出来れば、自治体の福祉行政の水準評価が可能となり、住民の自治体行政への参加が促され、日本の福祉水準の向上を図ることが期待できる。指標の成果性については、場合によっては、結果指標の方が現実的なものもあることが窺われた。また、データの新しい分析法を福祉現場の様々なデータ分析に活用することの有効性が示されたが、その試みが現状では不十分である。以上のようなことから、福祉現場における、経営管理的な意識改革を図り、データ解析の専門家の参加を得つつ、さらに多くの自治体の参加により政策評価指標の設定及び検証を行っていく必要がある。
結論
さらに多くの自治体の参加を得て政策評価指標の検証を行うことにより、検討を深めていくこと、及び、具体的な政策評価指標の検討を行う中で、国としての全国的なデータ収集、評価、提供の体制整備を行うことが望まれる。

公開日・更新日

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