医師国家試験の改善に関する研究(総括研究報告書)

文献情報

文献番号
200101199A
報告書区分
総括
研究課題名
医師国家試験の改善に関する研究(総括研究報告書)
課題番号
-
研究年度
平成13(2001)年度
研究代表者(所属機関)
細田 瑳一(財団法人日本心臓血圧研究振興会附属榊原記念病院)
研究分担者(所属機関)
  • 畑尾正彦(日本赤十字武蔵野短期大学)
  • 高林克日己(千葉大学医学部附属病院)
  • 前川眞一(東京工業大学)
研究区分
厚生科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究事業
研究開始年度
平成12(2000)年度
研究終了予定年度
平成13(2001)年度
研究費
8,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医師国家試験の改善が医療提供システム向上政策の一つとして挙げられており、改善の為に解決すべき技術的問題、特に臨床技能の客観的評価とコンピュータの利用とについて調査研究し、実践的計画を立て具体的に試行し改善への具体策を立案できるようにする。
研究方法
今後医師国家試験に導入する可能性のある試験方法について検討する。①客観的臨床能力試験(OSCE)の標準化に関して具体的に課題の内容と水準、評価表、ステーションの置き方、評価者の育成を大学医学部、医科大学の協力を得て試行検討する。②情報システム(コンピュータ)利用試験を導入する為に患者管理問題(PMP)及び多肢選択問題(MCQ)の形式による問題を作成する。
結果と考察
①OSCEの標準化に関する研究:1)今回の研究で確認された全国の大学医学部でのOSCEの実施・普及状況から、医師国家試験に本法が導入されうる時期になっていると判断される。2)医師国家試験OSCEにおいては、卒前のOSCEと違って、単なる個別の臨床技能ではなく、実際の診療に近い状況における臨床技能および臨床推論の能力を評価するというレベル・在り方が提案された。3)課題の内容、評価表・評価マニュアルの標準化された具体例が示された。②情報システムを利用した試験に関する研究:1)PMP:問題作成ツールと基本用語辞書のデータベースができた。大量の問題を作成するにあたり、辞書機能、特に類義語関係の収集やデータベースの整備などが必要である。2)MCQ:CATによる試験のシミュレーションは800問の試験から抽出した110問の試験で構成して行われた。CATの導入で単に問題数を減らすことを期待することはできない。より大規模な実験を行う必要がある。
結論
1.OSCEの実施可能な課題、その水準及び評価基準について標準化案が作成された。今後更に課題数を増すことが期待される。2.コンピュータを用いたPMPとMCQの形式による問題の作成と問題の改善法を検討し、CAT法の意義を推定した。

公開日・更新日

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