G蛋白質共役型受容体の個体レベルでのゲノム機能評価

文献情報

文献番号
200000952A
報告書区分
総括
研究課題名
G蛋白質共役型受容体の個体レベルでのゲノム機能評価
課題番号
-
研究年度
平成12(2000)年度
研究代表者(所属機関)
辻本 豪三
研究分担者(所属機関)
  • 橋本 敬太郎(山梨医科大学医学部薬理学教室)
  • 高垣 和史(日本新薬(株)東部創薬研究所)
  • 生垣 一郎(旭化成工業(株)ライフサイエンス総合研究所・開発薬理研究所)
  • 赤羽 増夫(キッセイ薬品工業(株)
  • 中央研究所)
  • 伊藤 修司(大塚製薬(株)創薬研究部徳島新薬研究所)
  • 中山 靖久(株式会社資生堂ライフサイエンス研究所)
  • 山野 重幸(キリンビール(株)基盤技術研究所)
研究区分
厚生科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 創薬等ヒューマンサイエンス総合研究事業
研究開始年度
平成13(2001)年度
研究終了予定年度
-
研究費
17,824,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
遺伝子工学手法により、各種受容体ファミリーの遺伝子クローニング、それによる各種受容体サブタイプの生化学・分子生物学的同定、受容体・情報伝達機構の制御分子機構の解明の詳細な解析、更なる情報伝達機構(核内転滋機構)、遺伝子改変動物による個体レベルでの機能解析を目的とする。遺伝子改変動物による個体レベルでの機能解析は、新しい治療薬候補の作用機序や毒科学のゲノム医学的解析を可能とし、予測できない受容体機能や受容体特異的薬物の個体レベルでの評価を行う上で必須のものであり、また解析により、ヒトの病態に関する情報も得られ、したがって治療薬標的分子の絞り込みにも有益であり、今後の"ゲノム創薬"研究の一つのアプローチとして検証する事を目的とする。
研究方法
G蛋白質共役型受容体の代表であり、近年複数のサブタイプが存在することが知られてきているバゾプレッシン受容体やα1アドレナリン受容体をモデル系として用い、遺伝子改変動物、ノックアウトマウスによる各受容体の個体レベルでの機能評価と新規開発薬物の個体レベルでの薬効評価を行う。トランスジェニック技術及びジーンターゲティング法を用いて遺伝子改変動物の作製を行う。作製した動物の解析は分子生物学的手法、薬理学的手法を用いておこなった。
結果と考察
遺伝子工学的手法を用いてバゾプレッシン受容体、α1Dアドレナリン受容体の遺伝子改変動物の作製を行った。α1Dアドレナリン受容体のノックアウトマウスは交感神経作動薬に対する反応性が低下し昇圧反応や血管の収縮反応の低下が見られた。このことよりα1Dアドレナリン受容体は生体内では血圧の維持に重要な働きをしていることが明らかとなった。
結論
α1Dアドレナリン受容体のノックアウトマウスの作製により生体内におけるこの受容体の機能が明らかとなった。今後この動物を用いることによりより選択性の高い作動薬のスクリーニングが可能となる。

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