熱媒体の人体影響とその治療法に関する研究

文献情報

文献番号
200000681A
報告書区分
総括
研究課題名
熱媒体の人体影響とその治療法に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成12(2000)年度
研究代表者(所属機関)
福岡県 
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 生活安全総合研究事業
研究開始年度
平成12(2000)年度
研究終了予定年度
-
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
昭和43年に発生したカネミライスオイルによる中毒患者(以下「患者」という。)が、今なお完全に治癒していない状況に鑑み、油症の治療法に関する基礎的な研究を行うとともに、患者の検診及び追跡調査を実施し、油症の有効な治療法の解明を図ることを目的とする。
研究方法
これまでと同様に、九州大学医学部、福岡大学医学部、産業医科大学医学部、荒尾中央病院の医師を中心として検診班を組織し、北九州、福岡及び久留米の3地区において、県内の患者を対象に一斉検診を実施し、その検診結果に基づいて健康管理指導を行う。また、近時における検診データのまとめとして、当研究の初年度にあたる平成10年度から12年度にかかる検診データの解析を行う。
結果と考察
受診を希望する油症患者76名を対象に、一斉検診(診療科目:内科、皮膚科、眼科、歯科)を実施し、その検診結果に基づき、72名の患者に対して健康管理指導を行った。患者の高齢化が進む中、患者の症状は複雑化していると考えられた。また、過去3年間の血液中PCB濃度及び性状について解析を行ったが、顕著な変化は認められなかった。今後とも、患者の健康管理も含めて、症状及び諸検査結果の変化に注意していく必要がある。
結論
事件発生から33年を経過した現在、若干の軽減の傾向はみられるものの、依然として患者は様々な症状を呈している。体内に蓄積されたPCB等が身体にどのような影響を与えどのような病気をもたらすか、油症治療研究のさらなる推進のため、その基礎となるデータの蓄積は必要であり、今後とも検診を継続していく必要があると思われる。

公開日・更新日

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研究報告書(紙媒体)

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