精神医療事故の法政策的研究(総括研究報告書)

文献情報

文献番号
200000293A
報告書区分
総括
研究課題名
精神医療事故の法政策的研究(総括研究報告書)
課題番号
-
研究年度
平成12(2000)年度
研究代表者(所属機関)
辻 伸行(上智大学)
研究分担者(所属機関)
  • 辻 伸行(上智大学)
  • 中谷陽二(筑波大学)
  • 佐伯仁志(東京大学)
  • 町野朔(上智大学)
  • 堀 彰(栃木県立岡本台病院)
  • 犬尾貞文(犬尾病院)
  • 山本輝之(帝京大学)
  • 小西聖子(武蔵野女子大学)
研究区分
厚生科学研究費補助金 総合的プロジェクト研究分野 障害保健福祉総合研究事業
研究開始年度
平成11(1999)年度
研究終了予定年度
平成13(2001)年度
研究費
6,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
精神障害者の他害行為への対応と防止に関して、法学者と医療研究者が相互に協力して具体的かつ総合的研究を行い、実行可能な具体的法政策を提言することを目的とする。
研究方法
本研究の第2年度においては、初年度で整えた研究体制の下で、分担研究者の担当テーマの研究を行った。また、同時に、全体的な研究会を頻繁に開催し、各テーマの有機的連携を図りつつ、総合研究を進めた。具体的には、これまでの議論の整理、問題の歴史的背景と現在の問題点の把握、諸外国の制度・実態の調査などを行った。これを行うために、①文献調査、②臨床の精神科医、弁護士、厚生省、法務省などの担当官に対する意見聴取、③アメリカ、カナダの司法精神医療施設の訪問・調査などを行った。
(倫理面への配慮)
精神障害者のプライバシーの侵害、精神障害者の処遇に対する不当な影響を避けるため、関係者と直接接触する場合には、研究の趣旨・内容の説明と承諾を得うるなど、精神障害者に対する差別、偏見を助長することがないよう、注意深く研究を進めてきた。
結果と考察
以下のとおり。 
1.本研究は、次のような具体的問題に関して、現在の内在していると思われる問題点を明らかにし、実行可能な具体的法政策の提言をすることを目的に、進めれられてきた。
(1)精神障害者の自傷と他害
(2)精神医療と刑事システム
(3)触法精神障害者の入院と治療
(4)措置入院、救急精神医療
(5)精神医療における病院の役割
(6)精神障害者の権利
(7)保護者の義務
(8)通報制度、関係者の保護とケア
2.第2年度も研究会を6回開催し、分担研究者が研究協力者とともに研究を進めているテーマについて研究報告を行い、また、研究組織以外の弁護士、精神医療関係者等を招いて討議を行った。
3.アメリカ、カナダの司法精神医療施設等の実態および法制度の運用を調査し、また、現地関係者との意見交換を行った。
4.第2年度は、現状の把握、問題の歴史的要因と社会的要因を多角的に解明することに努めるとともに、諸外国の法制度とその運用実態について調査研究を踏まえて、わが国におけるあるべき対策の方向性を探った。
結論
第2年度においては、日本の精神医療事故に関する問題の解決を阻んできた歴史的要因、社会的要因の解明を継続的に行うことによって、各分担テーマの研究成果とこれらを総合した研究成果を得ることができた(具体的内容は、総合研究報告書と各分担研究報告書に譲る)。

公開日・更新日

公開日
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更新日
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研究報告書(紙媒体)