日本における大規模医療用カードシステムのフィージビリティーに関する研究

文献情報

文献番号
199900928A
報告書区分
総括
研究課題名
日本における大規模医療用カードシステムのフィージビリティーに関する研究
課題番号
-
研究年度
平成11(1999)年度
研究代表者(所属機関)
高橋 隆(京都大学医学部)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究事業
研究開始年度
平成11(1999)年度
研究終了予定年度
平成12(2000)年度
研究費
3,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
病院間医療情報システムが持つべき機能を調査し、 IC card と暗号技術とインターネットを使ってそれを実現するシステムのプロトタイプを実装することで、日本で大規模に医療用カードシステムが導入できるかを調査する。
研究方法
全国の医療機関に対し、医療における情報システムの需要やセキュリティーに関するアンケート調査を実施して結果を分析し、医療機関のニーズに応えるようなシステムのプロトタイプの設計を行なった。
結果と考察
医療データの病院間での交換に対する需要は、広く存在するということがわかった。それを実現するためのシステムでは、プライバシーへの配慮などから、状況に合わせたいろいろなアクセス制限機能が必要になると考えられるが、また一方では、闇雲なアクセス制限を許すと、データの有効利用が出来なくなったり、情報開示の妨げになったりし、システムの有用性が損なわれると考えられる。今回の調査の結果では、医療で扱う情報のうちのどれにどのようなアクセス制限がかけられると良いかについての意見は、非常に様々であった。医療従事者の間で一般的なコンセンサスを得ることは難しいと考えられる。システム全体としての統合性を確保しつつも、個別対応が出来るようにする必要があるだろう。
結論
医療で扱う情報や、その個々の状況での扱いは様々であるので、あらゆる場合に対応できるような柔軟なシステムを設計する必要がある。アクセス制限機能をどのようにすれば良いかは、プロトタイプシステムの作成とテストを行なっていく中で探る必要がある。

公開日・更新日

公開日
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更新日
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研究報告書(紙媒体)