生活安全総合研究の企画及び評価に関する研究

文献情報

文献番号
199900665A
報告書区分
総括
研究課題名
生活安全総合研究の企画及び評価に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成11(1999)年度
研究代表者(所属機関)
寺尾 允男(国立医薬品食品衛生研究所所長)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 生活安全総合研究事業
研究開始年度
平成10(1998)年度
研究終了予定年度
平成12(2000)年度
研究費
4,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
廃棄物処理などの過程で発生するダイオキシン類等は、多様な毒性を有するとともに、難分解性物質として知られており、ダイオキシン類の及ぼす健康影響について対策が急がれている。また、内分泌かく乱物質の健康影響やシックハウス症候群などについてはこれまでほとんど知見の集積がなく、従来とは異なる新たな視点からの問題も提起されるようになっている。このため、生活安全総合研究においては、ダイオキシン類をはじめとする微量化学物質、食品、飲料水及び廃棄物等の様々な問題について、関係省庁等と密接な連携を図りつつ的確な対策を講じ、各分野の研究者が相互に連携を保ちながら国民の安全な生活の確保についての社会的要請等に応えるため、国際的な動きも視野に入れた総合的かつ計画的な研究の推進を図るものである。
したがって、生活安全総合研究においては適切な研究課題に対して研究費を適正に配分することが求められており、本研究では限られた研究資源を有効に活用し、生活安全総合研究を効果的に推進するための方策等について検討することを目的とする。
研究方法
本研究では、平成10年度~12年度に亘り、生活安全総合研究において、限られた研究資源を有効に活用し、生活安全総合研究を効果的に推進するための方策等について検討する。具体的には、公募研究課題の在り方、課題採択のための評価実施の在り方、生活安全総合研究の進め方等について検討する。評価実施の在り方については、「生活安全総合研究の事前評価の実施方法に関する指針」に基づき、生活安全総合研究の6分野の新規応募課題について、それぞれ3名以上の専門家及び行政官により構成される評価小委員会を設置し、各応募課題につき研究計画書による評価を行い、望ましい研究課題の採択に資するための試料等を作成する。
結果と考察
生活安全総合研究の各分野の研究について、平成10年度は専門家30名と行政官20名からなる評価小委員会を設け、平成10年度分として申請のあった168課題及び平成11年度分として申請のあった103課題について、専門的・学術的観点と行政的観点から書面による評価を実施した。平成11年度は、同様に平成12年度分として申請のあった46課題の研究計画書について、専門家20名と行政官10名からなる評価小委員会を設け、書面による評価を実施し、事前評価委員会における審査に資する資料を作成した。平成10年度はダイオキシン関係の研究、平成11年度は内分泌かく乱化学物質の研究に対する社会的ニーズが高く、これらの分野の研究に重点を置いたが、平成12年度においては住宅に起因する健康問題としてのシックハウス症候群が社会的に大きな問題になっていることから、この分野に重点を置いた研究を推進する必要がある。
結論
生活安全総合研究は、ダイオキシン、内分泌かく乱化学物質など生活環境に起因する様々な問題について総合的に研究を推進する事業である。この分野はとくに国民生活に密着したものであることから、時代の要請に応じた研究を効果的に推進する必要があり、本研究においては、そのための適切な研究課題の設定及び採択等の在り方について検討した。

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研究報告書(紙媒体)