ASEAN諸国の大学等における安全衛生教育の実態調査及びミャンマー国を例とした安全衛生教育カリキュラムの開発と試行

文献情報

文献番号
201923005A
報告書区分
総括
研究課題名
ASEAN諸国の大学等における安全衛生教育の実態調査及びミャンマー国を例とした安全衛生教育カリキュラムの開発と試行
課題番号
H30-労働-一般-001
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
田中 寿郎(愛媛大学 理工学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 伊藤 和貴(愛媛大学 連合工学研究科 )
  • R・C Vergin(ルース・キャロル バージン)(愛媛大学 国際連携推進機構)
  • 岡野 聡(愛媛大学 理工学研究科)
  • 宮崎 隆文(岡山大学 安全衛生推進機構)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
2,119,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
研究の目的:
①ミャンマーの工科系大学で、日本式の労働安全衛生に関する講義を継続的に開講し、日本的な安全衛生習慣を持った技術者を育成する。

②ASAEN諸国の大学における実験室の安全を含む労働安全衛生に関する教育の実態を調査するとともに、高等教育機関における安全衛生教育の国際会議(The Asian Conference on Safety & Education in Laboratory)で成果を広める。

研究方法
①ヤンゴンで日本の自動車整備資格に準拠した教育を行っている2つの学校を訪問し、ミャンマーで必要とされている労働安全衛生教育の内容について、意見交換をおこない、その成果をカリキュラムの改善に反映させた。

②モービー工科大学の教員と共同で、ミャンマーの実情に即したカリキュラムになるよう、意見交換を重ね、2018年度に作成したカリキュラムを改善し、テキスト原案を作成した。
このテキスト原案を用いて、モービー工科大学およびミャンマー海事大学にて、教員向け教育を試行した。講義後の意見交換で、さらなる改善点が明確になり、最終年度に改善し、テキスト及びカリキュラムを完成させる予定である。

③2019年度には、マレーシアの主要大学であるマラヤ大学の工学部において、実験室の安全管理および安全教育について調査を行った。また、ミャンマー教育省および国立シンガポール大学の安全衛生関係者と最新の状況について意見交換を行った。

④10月末にインドネシアで開催されたThe Asian Conference on Safety & Education in Laboratory2019では、本プロジェクトで実施予定の教育プログラムの内容について、発表を行った。さらに国内の学会では、3月に東京大学で開催されたRHESEの研究会にて、本プロジェクトの中間報告を行った。
結果と考察
①講義の作成に当たっては、現地ヤンゴンで日本式の自動車整備士資格に準拠した教育を行っている日本企業とミャンマー企業の専門学校を訪問し、現地における労働安全衛生教育の課題等について意見交換を行い、その結果を生かしたカリキュラム修正案を伊藤が作成し、それに沿って田中、ルース、岡野、宮崎がそれぞれの専門に近い部分について修正を行い、伊藤が取りまとめた。その後、ルースが英語テキストの様式に調整した。これを用いて、ルースの英語指導の下、英語講義として第2次案としてミャンマーで教員向け講義を行った。

②労働安全衛生教育の実施をミャンマー全土で行うために、ミャンマー教育省の関連する部署を訪問し、本プロジェクトについて、説明し協力を求めた。

③マレーシアの主要大学であるマラヤ大学工学部を訪問し、安全管理責任者あるいは学部長、学科長クラスの教員から、安全管理の実情や教育について聞き取り調査を行った。その結果、制度としては、大変よく整備されていること。安全衛生の国家資格を持った専属職員を学部長が安全管理担当者として任命し、安全管理をおこなっていること、など、よく整備されていることがわかった。

④高等教育機関における安全衛生教育の国際会議(The Asian Conference on Safety & Education in Laboratory)で成果を広く海外に公表した。
結論
①ミャンマーの工学系大学で共通して使用できる労度安全衛生のテキストの原案が完成し、それを用いて教員向けに講義を行った。その結果から、改善すべき点を明確にできた。

②マレーシアの主要大学であるマラヤ大学工学部を訪問し、安全管理責任者あるいは学部長、学科長クラスの教員から、安全管理の実情や教育について聞き取り調査を行った。

公開日・更新日

公開日
2020-11-19
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2020-11-19
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201923005Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
2,203,000円
(2)補助金確定額
2,203,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 0円
人件費・謝金 0円
旅費 2,014,432円
その他 104,568円
間接経費 84,000円
合計 2,203,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2020-11-19
更新日
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