文献情報
文献番号
201922023A
報告書区分
総括
研究課題名
地域特性を活かしたプライマリ・ケア医師参加型の医科歯科連携実現に向けた調査研究
課題番号
19IA1009
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
樺沢 勇司(国立大学法人 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
- 竹村 洋典(国立大学法人 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 )
- 伊藤 奏(国立大学法人 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
令和1(2019)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
1,350,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
地域医療における総合診療医と歯科との連携の重要性に着目し、多職種と歯科との連携の取り組みを調査し、特に医師の歯科との連携、歯科衛生士の役割を解明することを目的とした。
研究方法
研究方法は3テーマからなり、①日本プライマリ・ケア連合学会(会員数約12,000人、医師9割)および日本歯科衛生士会(会員数約22,000人)に対してWebでのアンケート調査への実施する。令和元年度は、別紙に示したように、医師向けには12の設問、歯科衛生士向けには13項目からなる質問票を作成した(担当:竹村、伊藤、樺沢)。②千葉県松戸市の「あおぞら診療所」(川越正平院長)において訪問医療に携わる医師、歯科医師、保健師、看護師、歯科衛生士、事務職等による多職種カンファレンスの内容分析を行い、さらに、同診療所にて実習を行った東京医科歯科大学口腔保健学科学生の学びの内容についても内容分析を実施した。実習報告書に記載された内容からカテゴリ化を行った。③都市型医療・地域医療における医科歯科連携の実態調査。①で準備した質問票を用いての全国的調査の結果をもとに、医科歯科連携の地域差について検討するため、東京都および地方都市の歯科医師会・医師会会員を対象として、医科歯科連携の実態についてWebあるいは質問票送付による、記述式実態調査を行う計画である。令和元年度は①、②について研究を進めた。
結果と考察
研究の結果、医師からは「医療者の歯科との連携重要性について認識不足」、「具体的な連携方法、システムの不備」、「歯科診療内容に対する理解不足」、「定期的なカンファレンス等連携機会不足」を指摘する意見。歯科医師、歯科衛生士からは、「在宅療養患者に対する歯科のアウトリーチ方法」、「訪問診療における歯科、歯科衛生士の役割」および「在宅療養患者に関わる家族や介護者」、「在宅療養患者との関わり方」等が指摘された。
結論
医師にとっては、医科歯科連携を意識する教育機会や、日常で連携を意識できる歯科の存在が大きな意味を持っている。そのためには、定期的な患者カンファレンスの実施は非常に有益であると考えられた。
公開日・更新日
公開日
2020-11-30
更新日
-