文献情報
文献番号
201922004A
報告書区分
総括
研究課題名
患者中心の歯科医療を行うための情報提供内容調査と提供方法構築の研究
課題番号
H30-医療-一般-001
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
荒木 孝二(東京医科歯科大学 統合教育機構 教学IR部門)
研究分担者(所属機関)
- 森山 啓司(東京医科歯科大学 大学院顎顔面矯正学分野)
- 塩田 真(東京医科歯科大学 大学院インプラント・再生医学分野)
- 鶴田 潤(東京医科歯科大学 統合教育機構 )
- 則武 加奈子(東京医科歯科大学 歯科総合診療部)
- 恒石 美登里(日本歯科医師会 日本歯科総合研究機構)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
1,220,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
患者である国民が歯科診療に関して具体的にどのような情報提供を求めているのか、どのように情報を得ているか等に関して実態を把握し、患者中心の歯科医療を行うために歯科医療従事者に求められる情報提供の内容・方法に関する提言書の基礎資料とする。
研究方法
本研究に使用するアンケート調査票を作成し、公益社団法人日本歯科医師会の協力のもと、同会員1,000名に無記名アンケート調査票を郵送法にて実施した。調査票は、日本歯科医師会会員用1枚、歯科医院通院患者用2枚の2種類を送付し、通院患者用調査票は同意の得られた20歳以上の歯科医院通院患者に調査依頼し実施した。
結果と考察
歯科医師会会員へのアンケートの回収率は221部(22.1%)、有効回答は147部(14.7%)であった。診療に関する一般的な情報提供の実施は保険診療と自由診療で提供率に大きな差は見られず、治療方法の利点・欠点、費用などが提供されていた。個々の患者に対する情報提供は、口頭での説明に加え、治療説明書など文書による提供も保険診療で約8割、自由診療で約7割行われていた。医療安全対策に関する情報提供は約9割で実施されていた。
歯科医院通院患者へのアンケート回収率は146部(7.3%)、有効回答は106部(5.3%)であった。回答結果より、回答者である患者は「治療方法」、「治療費用」、「自分の状態にあった治療方法」、「治療期間」に関して、「口頭での説明」に加え、「説明書・パンフレット」、「個別の治療説明書・計画書」による情報提供を望んでいることが明らかとなった。情報の具体的な入手方法は、約9割が「歯科医院で聞く」と回答したが、同時に約3割は「家族・友人」「インターネット記事」からも入手していた。
歯科医院通院患者へのアンケート回収率は146部(7.3%)、有効回答は106部(5.3%)であった。回答結果より、回答者である患者は「治療方法」、「治療費用」、「自分の状態にあった治療方法」、「治療期間」に関して、「口頭での説明」に加え、「説明書・パンフレット」、「個別の治療説明書・計画書」による情報提供を望んでいることが明らかとなった。情報の具体的な入手方法は、約9割が「歯科医院で聞く」と回答したが、同時に約3割は「家族・友人」「インターネット記事」からも入手していた。
結論
歯科医院における一般的な情報提供は、医療安全対策に関しては約9割、診療に関しては約6割実施されていた。個々の患者に対する情報提供は、口頭での説明に加え、治療説明書など文書による提供も実施されていた。また、患者への調査結果より歯科診療に関して患者から求められている情報提供内容や、具体的な情報入手方法や、自由診療時における情報提供の状況が示された。
公開日・更新日
公開日
2020-11-30
更新日
-