相談支援専門員及びサービス管理責任者等の専門知識等の向上並びに高齢化対応を含めた連携促進のための研究

文献情報

文献番号
201918010A
報告書区分
総括
研究課題名
相談支援専門員及びサービス管理責任者等の専門知識等の向上並びに高齢化対応を含めた連携促進のための研究
課題番号
H30-身体・知的-一般-009
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
高木 憲司(和洋女子大学 家政学部 家政福祉学科)
研究分担者(所属機関)
  • 本名 靖(東洋大学大学院 人間科学総合研究所)
  • 石山 麗子(国際医療福祉大学大学院 医療福祉経営専攻)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
4,796,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、相談支援専門員とサービス管理責任者等が専門的な知識とスキルを獲得するために、共通して受講できる専門コース別研修の標準プログラム案を開発する。2018年度は、特に標準化が求められている「障害児支援」「就労支援」を中心に標準プログラム案の作成を行った。2019年度は、「権利擁護・成年後見」「虐待防止」「意思決定支援」のいわゆる権利擁護系の各研修との内容の調整、「地域移行・定着、触法」の研修内容について分析し、今後のあるべき研修体系のあり方について明かにすることを目的とする。また、障害者が65歳を超える事例が多くなっており、高齢障害者に対応できる相談支援専門員の養成が急務となっている。逆に、障害者支援の理念等を理解する介護支援専門員の養成も求められている。本研究では、これらの課題に対応するため、効果的な相談支援専門員と介護支援専門員との合同研修の標準プログラム案の開発を行うことを目的としている。
研究方法
研究方法として、現行のカリキュラム分析(専門コース別研修)、文献調査(高齢・障害)、I市の相談支援専門員及び介護支援専門員へのアンケート調査、高齢・障害連携の取組みについてのインタビュー調査、相談支援専門員と介護支援専門員に対するフォーカス・グループ・インタビュー調査を実施する。
(倫理面への配慮)  
倫理的な配慮として、和洋女子大学人を対象とする研究に関する倫理委員会に提出して承認を得た。また、調査対象者の個人情報は、代表研究者が厳重に保管するとともに、個人を特定できないように匿名化し個人情報と連結不可能なデータとした上で統計的処理を行う。なお、調査に対しては拒否できることを明記した。
結果と考察
相談支援とサビ管等が共通して受講可能な専門コース別研修のうち、権利擁護系の研修体系づくりが必要と感じられた。権利擁護系研修の体系を提案した。専門コース別研修「地域移行・定着、触法」は、できるだけ間口の広い研修とし、基礎的な知識や問題意識の気づきを得るための研修とする。深める研修としては、知的障害は、国立のぞみの園が実施する研修、精神障害は地域生活定着支援センターが実施する研修も活用する。
障害・高齢の移行事例を先進的に取扱い、個人や組織で対応してきた複数の文献を精査すると、いくつかの共通したポイント(お互いの制度や理念等を知ること、移行プロセスのマニュアル化、行政・基幹・包括・相談支援・ケアマネの4者協働等)を見出すことができた。
さらに、アンケート調査やインタビュー調査を行い、深めることで、現状の課題が明らかになり、研修のポイント(グッドプラクティス(優れた取組)事例の紹介、介護と障害の両制度の相互理解促進、高齢・障害者を支える縦横連携の3層構造、事例を通じた合同演習(事例演習・グループワーク)の重要性、支給決定(行政理解)の重要性、一定期間の相談支援専門員と介護支援専門員の並走型ケアマネジメント、拡大・統合と今後の新たなケアマネジメント)等について整理することができた。
結論
以上の知見から、総合的に検討し、「相談支援専門員・介護支援専門員合同研修プログラム(案)」を試作した。合計時間は10.5時間となっており、演習があるため、実際にはもっと時間はかかることが想定され、集中的に行えば、実質2日間研修となる。

公開日・更新日

公開日
2020-11-16
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2020-11-16
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
201918010B
報告書区分
総合
研究課題名
相談支援専門員及びサービス管理責任者等の専門知識等の向上並びに高齢化対応を含めた連携促進のための研究
課題番号
H30-身体・知的-一般-009
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
高木 憲司(和洋女子大学 家政学部 家政福祉学科)
研究分担者(所属機関)
  • 本名 靖(東洋大学大学院 人間科学総合研究所)
  • 石山 麗子(国際医療福祉大学大学院 医療福祉経営専攻)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、相談支援専門員とサービス管理責任者等が専門的な知識とスキルを獲得するために、共通して受講できる専門コース別研修の標準プログラム案を開発することを目的の一つとする。また、障害者が65歳を超える事例が多くなっており、高齢障害者に対応できる相談支援専門員の養成が急務となっている。逆に、障害者支援の理念等を理解する介護支援専門員の養成も求められている。これらの課題に対応するため、効果的な相談支援専門員と介護支援専門員との合同研修の標準プログラム案の開発を行うことも目的とする。
研究方法
2018年度は、専門コース別研修及び相談・ケアマネ合同研修の現状や意向を知るため、都道府県調査を実施した。都道府県調査結果を分析し、先進的な取り組みを行っている県を絞り込み、先方への調査協力依頼を経て2県の訪問調査を行った。また、相談支援専門員協会へのインタビュー調査、サービス管理責任者等養成研修(国研修)講師等とプログラム案の検討を行った。
2019年度は、いわゆる「権利擁護系」研修の整理が必要と思われ、厚生労働省担当部局から現行のプログラムを取り寄せ、比較検討を行った。「地域移行・定着」については、現行のプログラムについて検討し、のぞみの園で行っている研修内容も紹介しつつ、整理を行った。ケアマネ・相談支援専門員の合同研修については、関連文献の調査、2018年度の都道府県調査や専門職団体からの情報に基づき、先進的に研修を行っている都道府県を調査するとともに、その関係者へのインタビュー調査、I市の両相談員へのアンケート調査、両相談員を集めフォーカス・グループ・インタビュー調査を行った。
結果と考察
都道府県調査では、専門コース別研修をサビ管等も受講可能とすることについて、全体的には概ね賛同が得られている。従来のような分野別研修について、約7割が実施する必要があるとの意見であった。その理由としては、「各分野の専門知識・技術を学ぶ必要がある」との意見が多かった。なかでも児童については必須化を望む声もあった。2018年度は、以上の分析を踏まえ、サービス管理責任者等指導者養成研修講師とともに、「障害児支援」及び「就労支援」標準カリキュラム(案)について作成した。「権利擁護、成年後見制度」、「虐待防止・権利擁護指導者養成研修」、「意思決定支援研修」では同じ法制度の研修を実施しているので、この部分を共通化して3つの研修に対応する法制度をまず受講することが求められる。次に、3つの研修の基礎的な部分を講義と演習で実施し、意思決定・成年後見制度研修と、虐待防止コース別研修に分かれるという整理が必要であると考えられる。この内容が権利擁護系研修の体系化に繋がると考えられる。事例研修は、地域ごとの事情も異なるため、市町村単位で行う事例検討会などで取り扱えないかと考える。
相談支援・ケアマネ合同研修について、実施している都道府県は2件であり、今後実施予定がある都道府県は1件、「実施予定がない」は21件、「どちらともいえない」は12件と、積極的とは言えない状況であった。高齢障害者問題の顕在化は、地域包括支援センター等から上がってくる場面もあり、市町村レベルでの両制度の勉強会や事例検討も重要である。以上の知見から、総合的に検討し、「相談支援専門員・介護支援専門員合同研修プログラム(案)」を試作した。合計時間は10.5時間となっており、演習があるため、実際にはもっと時間はかかることが想定され、集中的に行えば、実質2日間研修となる。
結論
2018年度は、研究班により、都道府県調査票の設計を行い、2018年11月に都道府県調査を実施した。都道府県調査結果を分析し、先進的な取り組みを行っている県を絞り込み、先方への調査協力依頼を経て2県の訪問調査を行った。また、相談支援専門員協会へのインタビュー調査、サービス管理責任者等養成研修(国研修)講師等とプログラム案を検討し開発に至った。
2019年度は、「権利擁護・成年後見」について、「意思決定支援」「虐待防止」といった、いわゆる「権利擁護系」研修の整理を行った。「地域移行・定着」については、現行のプログラムについて検討し、のぞみの園で行っている研修内湯も紹介しつつ、整理を行った。ケアマネ・相談支援専門員の合同研修については、文献調査、2018年度の都道府県調査や専門職団体からの情報に基づき、先進的に研修を行っている都道府県を調査するとともに、その関係者へのインタビュー調査、I市の両相談員へのアンケート調査、両相談員を集めフォーカス・グループ・インタビュー調査を行っていき、最終的にプログラム案等について提示した。

公開日・更新日

公開日
2020-11-16
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2020-11-16
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
201918010C

収支報告書

文献番号
201918010Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
6,000,000円
(2)補助金確定額
3,677,000円
差引額 [(1)-(2)]
2,323,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 468,632円
人件費・謝金 35,000円
旅費 87,924円
その他 1,881,847円
間接経費 1,204,000円
合計 3,677,403円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2024-03-26
更新日
-